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elite grips・JGTOチャレンジIV 2012

43歳、森田徹「若い世代を倒したのがなによりの自信」

まさに”雪辱を晴らす”とはこういうことを言うのだろう。
昨年、兵庫県・有馬ロイヤルゴルフクラブで行われた『elite grips・JGTOチャレンジⅢ』では前田雄大、杉山佐智雄、村上克佳とのプレーオフで惜しくも敗れ、目前の優勝カップがするりと抜けて行った。
「悔しかった。絶対リベンジすると決めていた。」

その際に出会ったのが、エリートグリップ社のグリップだ。汗をかいても滑りにくいというグリップは、それからの森田の大きな支えとなった。もちろん今回もエリートグリップ社TD-50C(2013年発売予定)使用している。

そして今年も9アンダーで川岸良兼、神山隆志、貴田和宏、塚田陽亮が並び、5人で迎えたプレーオフ決戦。1ホール目でバーディーを決め、川岸良兼、神山隆志、貴田和宏が脱落。塚田陽亮との一騎打ちとなった。
2ホール目もバーディーで両者一歩も引かず、続いた3ホール目。森田は第3打のアプローチをショートし長いバーディーパットを残したが、ラインを決めると迷いなくパッティングに入った。上り8m、ボールはカップに吸い込まれるように沈み、思わず森田はガッツポーズ。2009年『SRIXONチャレンジ』以来の2勝目を挙げた。

今年で43歳。「あと何年ゴルフが出来るか」と、ここ数年はいつも心で問いかけながらゴルフを続けてきた。体力面で衰えを感じているが「ツアーでも同じ世代の奴らが奮闘しているんだから負けてられない。」と自分を奮い立たせる日々。
しかも、今回のプレーオフは27歳塚田陽亮との戦い。距離に圧倒されながらも、「どうやって食い下がろうか」と捉え、3ホール目のバーディーを奪い取った。「これで俺もひと皮むけたかな。塚田くんのような若い世代に勝てたことがなによりの自信になる。」と喜びの表情を見せた。

また森田の原動力はもうひとつあった。中学生の息子は今はサッカーに夢中だが、彼のあだ名は”プロゴルファー”。「そういうあだ名をつけられるなら、俺がプロとして活躍しなければいけない。子供のためにも戦っているんだと思う」父親としての雄姿を見せたいという思いが、今回の勝利の大きな力になったに違いない。

本大会の優勝で、森田は「キヤノンオープン」の出場権を獲得。「キヤノンオープンでも強気でプレーしたい」とさらなる飛躍を誓った。

待ちに待った優勝に祝福の嵐かと思いきや、「実は前日に携帯が壊れてしまって。」という災難に遭い、「この場をお借りして、皆様へ。明日、明後日には修理をだしますので、電話が繋がらなくてもメールや電話をいただいた方には必ず連絡します!!」
しばらくは森田のもとに祝福の電話が鳴り響きそうだ。

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