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マンダムルシードよみうりオープンゴルフトーナメント 2005

定延(さだのぶ)一平がアルバトロスを達成

インスタートの18番パー5。スプーンで打った残り263ヤードの第2打が、グリーンを捉えて数秒後だった。天にも届かんばかりの大歓声が、沸き起こった。

「よほどピンに寄ったか、当たったかな?」と、思っていたら風に乗って、「入った入った!」という声が聞こえてきた。
「ほんまに入ったんかな」半信半疑でグリーンに近づくと、本当にボールはそこになかった。同組の直道が、グリーンエッジから5ヤードの地点を指差す。
「あれがボールマークじゃない? あそこから転がって入ったんだよ」。
それでもまだ、半信半疑でボールマークを直して、ピンに近づいた。
カップの中をのぞきこんでようやく少し実感できたが、大記録を作ったことよりも、「3つ縮められたことのほうが嬉しかったかな」などと淡白なことを言って笑ったが、プロ4年目、今季ツアー本格参戦の27歳が達成したアルバトロスは、ツアーでは25回目(22人目)の快挙だ。

請われるまま、たったいま拾い上げたばかりのボールを満員のギャラリースタンドに投げ込んだが、あとで思うと、何よりの記念をあっさりあげてしまったのは少し、惜しかった気もする。

翌日の最終日19日は父の日。
地元・関西の大会にはこの日、父・義幸さんが応援に駆けつけていた。
「オヤジにあげても良かったかな・・・」との思いがちらっとかすめたが、「やっぱりいいや」と、考え直した。
定延の目標は、「ファンを大事にするプロになること。ファンあっての僕らですから・・・喜んでもらえたならそれでいいです」と笑った。

定延一平
1977年9月19日生まれの27歳、大阪府東大阪市出身。身長181センチ、体重70キロ。信楽カントリー倶楽部杉山コース所属。
父・義幸さんの影響で、はじめてクラブを握ったのは10歳のとき。ゴルフ推薦で大阪体育大学浪商高校に進み、卒業と同時にプロを目指して研修生に。
2002年にプロ入りし、昨年のファイナルQTでランク7位に入って、今季初のツアー本格参戦。
今年はこれまで6試合に出場し、三菱ダイヤモンドカップの14位が最高。
「はじめの2、3試合は右も左もわからなくて戸惑っていたけど、ようやく最近、慣れてきました」。

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