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三菱自動車トーナメント 1999

午前中は1時間4.5ミリの豪雨

ところによっては12センチを超えるヘビーラフが、水滴をふくんでさらに重くなる。
フェアウェーはぬかるみ、いっときはドロップエリアを捜すのにも骨を折る。
午前中の豪雨が生み出した、シビアなコースセッテイング。
10番、452ヤードの距離のあるミドルホール。
「天気がよければ、ランが出るし、それほど問題はない」(桧垣繁正)ホールが、この日はパーオン率4.298(難易度は暫定1位)。特に、豪雨に見舞われた午前組を苦しめる。
出場選手144人中、このホールでボギーを打った選手は44人。ダボ3人。

細川和彦は、ティショットを左ラフに打ちこみ、第2打は7番アイアンで渾身の力を込めて打つものの、出すだけ。
「すんごい重くて、もう…あれが精一杯」と、グリーンまで約100ヤードも残した。
の暫定位でホールアウトしてみたら、午後組がスタートするころには雨はすっかりやんでいた。
「明日、サスペンデットになってもいいから、いまからスタートしなおさせて!朝早起きするより、いいスコア出すほうがぜったいいいもん。いまからスタートするひとはいいな〜。ぜったい、いいスコア出るよ。悔しいな〜天気にやられたよ」と恨めしげだった。

豪雨がピークの午前組トップスタートだった福永和宏。
普通なら「せいぜい残って150か160まで」という10番ホールの第2打をこの日は175 ヤードも残した。アイアンでなんとかグリーンそばまで運び、寄せワンのパーでしのいだものの、「もう、豪雨なんてもんじゃなかった。後半の6番まで雨はまったく止む気配はなかった。耐えに耐え忍んだのがこのスコアです…」。73の2オーバー、暫定 82位でフィニッシュした。

先々週の日本プロから2戦、左手首痛で欠場していた今野康晴(=写真)。
10番は、「220ヤードも残してしまった。練習ラウンドでは3番アイアンで打てたけど、きょうはスプーン」。グリーン手前約20ヤードからの第3打はピンまで4メートル。これをしずめてパーを拾った。「なんか必死のパーでしたよ。天気なら楽なホールなのに。雨がすごくて、球は転がってくれないし、ラフは深いし」と、怒涛の1日を振りかえっていた。

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