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東海クラシック 2000

「不安はいっぱいなんです」

「もっと強い選手に」と試行錯誤を続ける杉本周作、好発進

 「今の自分を変えたいんです」と、杉本は言う。
 日本アマ2連覇という輝かしいタイトルをひっさげてツアープレーヤーに転向したころは、もっと大きな夢を抱いていた。

 「毎年、賞金ランク10以内に入るとか、何勝も勝ち星を挙げるとか…ね。
 それが今だ実現できていないことに苛立ちを感じて…。このままじゃないけない、生まれ変わりたい…最近、そういう気持ちがますます強くなってきたんですね」

 飛距離こそ出ないが、職人芸のアプローチとパットのうまさで、ツアープレーヤー転向後、すぐにシード入りし、以来、ずっとシード権を守ってきたが、「それも(シード権)ギリギリのところをウロウロしているだけでしょう。こんなの、自分が最初に目指していたことじゃないんです」と杉本。「今はなんとかパットで持ちこたえているだけ」

 もっと強い選手になるために、「ショットの精度を上げることが必要」と実感している。
 「最近、特に自分が構えた方向に出球が出ない。
 それでもたまたま結果が良くて、ボールがピンについても、気持ち悪くて仕方ない。だから、スコアが良くても喜べない。いつも不安で一杯なんです。
 だからシード権のギリギリのところをうろうろして、それ以上伸びない原因なんじゃないか…。そう思って今、いろいろなことに取り組んでいるんです」

 今季、クラブの契約先を変えたこともそうだし、最近は、練習ラウンドでいろんなプレーヤーと回って意見を求めたりもしているという。
 「来週の予定は芹澤さん。練習ラウンド、一緒にまわってくださいって、もう今週のうちに予約してあるんです。芹澤さんのほか、仲間の藤田さんとか、宮本さんとかも一緒だから、みなさんにいろいろ質問をぶつけてみたい。新しい対処法とかも見つかるかもしれない…」

 “新生”杉本周作が大暴れする日が、楽しみになってきた。

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