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デサントクラシック マンシングウエアカップ 1999

首位の堺谷和将

自称「初日と2日目だけいい男。きょうのスコアもウソなんです」と笑うが、こけてもタダでは起き上がらないしぶとさは、ホンモノだ。
出だしの13番ロング(インスタート)。
2打目をガードバンカーへ。
3打目でまたまたグリ―ン回りのバンカーへと渡り歩いたあとに、4打目は隣りの14番ティーグラウンドまで、ホームランするアクシデント。
そこからようやくピンまで5メートルに乗せたが、不運は続く。
パットのストロークに入った瞬間、球がいきなりコロコロと転がり始めたのだ。
「ヤバイ」と思ったときには時すでに遅し。
そのままカツン、と打ってボギーパットをカップインさせた。
「いまのはどうすればいいんだ」(堺谷)と、すぐに競技委員を呼んで1打罰と判明。ダブルボギーでホールアウトした。
「これでなんか吹っ切れちゃって、もういいや、これから何個バーディとれるかうやってみようって思えたんです。ボクは試合のときにこういうハプニング起こしたほうがよくなるんです」。
その言葉とおりに続く14番、15番で連続バーディ。
ターンした4番ミドルでは、ピンまで122ヤードの第2打をそのままカップインさせるイーグル。
ぐんぐんスコアを伸ばしてラスト2ホールも連続バーディで締めて66の単独首位に立ち、「パットがいいみたいです。グリーンがけっこう早いんで、とりあえず乗せて転がせば入るだろうって感じでアバウトにやったら偶然うまくいったんですよ」。
先週のKSBオープンで初日4位につけたが “予言”どおり3日目崩れて32位に終った。「ほんとダメなんです、3日目は」と、苦笑いするが、そういう繰り返しの果てに、少しずつ、最終日まで持ちこたえられる力量がつくのも確かだ。

初日(4月1日)、14時52分に記録した最大瞬間風速は16.6メートル/秒、南南東の風。午後スタート組(トップ11時50分)は、この風の影響をもろに受け、スコアを伸ばせる選手が少なかった。首位の堺谷は、午前8時45分にスタート。ホールアウトしたころはまだ、それほど風の影響はなかった。

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