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ダイヤモンドカップゴルフ 2010

丸山大輔が1日7アンダーをマーク

この日のピンチは第2打を、グリーン奧のラフに打ち込んだ最終18番くらい。それも、臨時の仮設物の救済を受けたアプローチを見事に寄せて、回避した。

前夜の雨を、最大限に利用した。
湿ったグリーンは、ラフから打っても止まりやすい。

「多少、フェアウェーを外しても良い、と割り切って、思い切り攻めたのが良かった」。
ティショットを曲げても、よほど深いラフでない限り、左寄りにボールを構え、いつもよりオープンスタンスにして、「フライヤーを殺して高く上げて打った」。
砲台状のグリーンに、上空からポトリと落とすショットでピン近くにつけて、余すところなくチャンスを奪った。
この日65の7アンダーは、通算8アンダーまでスコアを伸ばし、一気にV争いに加わった。

このダイヤモンドカップゴルフは毎年、各地の名門コースを巡る“サーキットトーナメント”として有名だ。昨年は大洗。毎年シビアな戦いが繰り広げられるが、「難しいコースを選んで開催するからこそ、僕はこの大会が大好きです」と丸山は言う。

むしろバーディ合戦は、好まない。
「僕も遅れないように獲らなくちゃ、と思うとかえってプレッシャーがかかって自滅する」。
だが、はなから難しいと分かっていれば、「我慢しよう、という気持ちになる」。
その姿勢を終始一貫して、「それで逆に良かったりすることが、僕の場合は多いんです」。さらに、ちょっぴり自嘲の笑みで、「まあ・・・性格どおりのゴルフです」。

それに、この日のように「みんながあまり伸びないところで伸ばしたら、気持ちいいじゃないですか?」と、ちょっぴり満悦。

今週の月曜日はお隣の武蔵カントリークラブで全米オープンの最終予選会に挑戦。しかし、1日ラウンドの1ラウンド目に早々と白旗をあげて涙を呑んだ。
「でも、もうすっかり切り替わっていますから」。
次なるターゲットは第3のメジャー。
今大会は、今年はセントアンドリュースで開かれる、全英オープンの日本予選シリーズの第5戦。対象7試合の獲得賞金の上位2人に権利が与えられる。

実現すれば、初のメジャー舞台。「狙っていきたい」。柔和な瞳を一瞬だけ光らせた。

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