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マイナビABCチャンピオンシップ 2009

藤島豊和が6位タイ浮上

シーズンも終盤を迎え、賞金ランクによるシード権の確保を狙う選手たちにとってもいよいよ正念場の季節がやってきた。

藤島は、昨年9月のフジサンケイクラシックでツアー初優勝をあげており、複数年シードがあるとはいうものの、1年1年の戦いこそ評価の対象となるプロとしては、このままでは終われない。

毎年シーズンも序盤に出遅れるのがこれまでのパターンという自覚はあるが、それにしてもだ。今季は今大会を含めて残り6試合となったいま、これ以上、手をこまねいているわけにはいかない。

幸い、ゴルフは上昇傾向にある。
「僕の時代が来ましたよ!」と、おどけて言える心の余裕も出来てきた。

先週から、構えた際のボールの位置を、心持ち右寄りに置くように修正したら、今まで右に飛びがちだったショットがたちまち「上げ上げ」。ほんの微調整で、きっかけを掴むと視界も一気に開けてきた。

ABC名物の高速グリーンも、「これだけショットが良くて、フェアウェーキープが出来ていたら、気にならない」と自信満々。
パッティングも好調で、多少グリーン上で距離が残っても、「3パットは打ちそうにない」と、ノリノリだ。

今年は、「スランプの年」だと思っていた。
しかし、「スランプと思ってやっていること自体、自分に逃げ道を作っていることに気がついた」という。
「スランプの年こそ、絶好調だと思ってやらなきゃいけない」。
そう前向きに、思えるようにもなってきた。

いま、賞金レースを争う石川と池田の若い2人にも刺激を受けた。
「彼らと自分との差は、どんな時でも動じない心だと。でも、たとえばパットでも、やみくもに強気で打つわけじゃなく、いつも丁寧に、ボギーを打たないゴルフをする」。
見習わなければいけない、と身につまされた。

「たとえばディボッドに入っても、なんでこんなところにと思うのではなく、ピンチのときこそ、実力発揮。そういうゴルフがしたい」と、藤島。
身も心も上向きの今こそ、ここらで一気に遅れを取り戻したいところだ。

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