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The Championship by LEXUS 2008

S・K・ホが5打差の大量リード

ここ大利根カントリークラブは左ドッグレッグのホールが多く、ましてうっそうとした松林で完全にセパレートされたレイアウトにほとんどのフェードヒッターが白旗を上げる中、リーダーはそれを逆手に取っている。

確かにティショットでプレッシャーがかかるが、抜けてしまえば「右からのほうが、グリーンに乗せていきやすい場合もある」。
ましてアプローチとパットの巧者だ。

下手に刻んで余計なピンチを招くより、しっかり距離を稼いで小技でカバー。

同組のブラント・ジョーブ(米)は、「2番アイアンが僕のスプーンより飛んでいた」と苦笑しながら、実のところはそれほどショックを受けていない。

「ここは、飛ばせばいいってもんじゃないから。自分のゴルフが出来れば結果がついてくる。要は、コースに対して自分がどういうイメージを持つかでしょう」。

したたかなゲームプランが大量リードにつながった。
1番、2番で立て続けにピンチをしのぐと、3番から3連続。
11番までに6つ稼ぐと、そのままパーで乗り切った。

この日のベストスコアタイの65に「最近どんどん増えてきて。いつもこんなゴルフが出来たら少しは白髪も減るのですが」と、冗談を差し込んで笑わせた。

穏やかなその表情とは裏腹に、賭ける思いは熱い。
優勝報告のたびに喜んでくれた母親のリ・スンエさんは、韓国の自宅でガンと闘病中だ。
「話しが出来るうちに、良い報告がしたい」。
母国を離れて頑張っているのも、すべてはそのためと言ってもいい。

これまでのツアー7勝はほとんどが接戦を制してのものだ。
2位に5打差は初めての経験だが「スコアや差は気にせず自分のゴルフに徹したい」。
最終日を前に、マイペースを決め込んだ。

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