Tournament article

〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2008

3位タイのドンファンはカウントバッグで全英切符を逃す

第3ラウンドで首位にたち、最終ラウンドも途中まで優勢だったドンファンだったが…
この全英オープン日本予選・最終戦でマークセンが優勝したことで、ちょっとした波乱が起きた。というのも「今大会の上位4人」と、「日本予選ランク上位2人」に全英オープンの出場権が与えられるがマークセンは、先の三菱ダイヤモンドカップでツアー初優勝をあげた時点で「同ランク実質1位」の座を不動のものとしていたからだ。

しかし、出場カテゴリーとしては今大会上位4人の資格が優先される。
だから、マークセンは「同ランク上位2人」の資格者からは除かれ、今大会で6位につけた岩田寛が「同ランクの実質1位」に浮上。
また、予選落ちしていた甲斐慎太郎は「同ランク実質2位」で辛くも初のメジャー権利を手に入れたことになる。

この事実を知らなかったのが、今大会で3位タイにつけたドンファンだった。
マークセンは「同ランク実質1位」の資格で行くものと認識していたから、優勝した彼を省いて自分を含む上位4人に権利がある、と思い込んでいたのだ。

事実を知って呆然と、「彼がこの試合の優勝の資格で行くとは・・・。知っていたら、1打でも食らいついていったのに!!」。

「今大会の上位4人」が同スコアで並んだ場合、最終ラウンドのスコア上位者→第3ラウンド→第2ラウンド→最終ラウンドの18番ホールからのカウントバックで決定されるきまりだ。

通算13アンダーの3位タイで並んだ3人のうち、塚田好宣がこの日67。
松村道央が68。

かくして69のドンファン一人が弾かれた。

昨年の今大会でツアー初優勝をあげて、プロとしての最年少優勝記録を作ったばかりか、初のメジャー舞台を踏んだ。
あいにく最終日が中止になった昨年の分も合わせて今年こそ、「18番ホールでガッツポーズしてイギリスに行く」と、連覇と2年連続のメジャー出場を目標にしていたが、あと一歩及ばなかった。

「ほんとうに悔しいけれど、今回の結果は自分の力が足りなかったということだから」と、自分に言い聞かせるように話したドンファン。
「今日は最終ホールで緊張した中で、いいボールが打てたことは、自分にとって成長の証だと思うから。今週は本当によい勉強になったから。もっと努力して、来年こそは…!」。
クヨクヨするより、前を向いた。

  • 連覇どころか、全英オープンの出場権さえ逃して涙をのんだ。

関連記事