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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2008

矢野東「ワクワクしてる…こんな気持ちは今年初」

ラインが読めていないのか。狙ったところに打てていないのか…。「今季はこれまで、それすらも分からなかった」と矢野は言う。どんなに練習を積んでも解消することがなかったパッティングの不安。「それが、開幕してようやく無くなったのが今週なんです」と、嬉しそうだ。

きっかけは先週、奈良県の奈良ロイヤルゴルフクラブで行われた地区競技の奈良県オープンだ。
久しぶりに「開きなおって」握った中尺パターがハマった。
これまでの悩みがウソのよう。
「久々に狙ったところに打てる」。
優勝こそ逃したが、上位フィニッシュにもともとパット巧者の自信がよみがえってきた。

パッティングに苦しんでいたころは、グリーンを狙うショットで「近くに寄せないと」というプレッシャーがあった。
しかしひとたび調子が戻ったら、「ピンを狙うショットは100ヤード前後で十分。それ以外は真ん中に乗っけとけばいい、と。グリーン上でも無理をしない。ゆとりのゴルフが出来るようになった」という。

ストレスも無くなって、「来週は、きっと良いスコアが出る」。
手応えを掴んで迎えた今大会初日はこれまで苦しんできた3メートル前後のパッティングも面白いように決まって、4アンダーは首位発進。
「ワクワクしてる…こんな気持ちは今年初です!」。
好スタートに、気持ちも弾む。

しかし、ややテンションが下がったのは最終18番だ。
「首位でホールアウトしたのに、誰もカメラマンがいなかったんです」。
注目を浴びるはずの最終ホールががらんどうだったのは、ちょうどそのころ、午後スタートの石川遼がスタートする時間だったからだ。
矢野を囲んでいるはずの報道陣は、みなインスタートの10番にいた。
「…そういうことだと思いましたよ」と、端正な顔をしかめた矢野。
ツアーきってのイケメンプロは週末こそ実力で、ファンの関心を引きつける。



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