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サン・クロレラ クラシック 2008

津曲泰弦(つまがりたいげん)が今季3度目のドライビングディスタンス賞

一度はあきらめた。この週は9番パー5(567ヤード)と、16番パー4(504ヤード)で計測されたドライビングディスタンスは、初日に大きく出遅れた。

9番で296ヤード。
16番で282ヤード。
2ホール平均289ヤードはランク46位。

「・・・ぶっちゃけ、もうダメだろうなと」。

一度は白旗をあげた飛ばし屋が、たちまち勢いを取り戻したのは大会3日目。
荒天に見舞われたこの日、「大フォローの16番」で驚異の361ヤードを記録した。

一気に首位に躍り出た。

そして迎えた最終日はその16番で、「意識して、つい力が入っちゃって」。
ティショットが木に直撃。跳ね返って戻ってきたというが、それでもしっかり305ヤードと距離を稼ぎ、今季3度目のドライビングディスタンス賞は、カルピス株式会社より賞金30万円と、カルピスウォーター1年分をゲットした。

ファイナルQTランク24位の資格で参戦しているプロ3年目の今季は、シーズン序盤からその飛距離で注目を集めていた。
平均飛距離は約300ヤード。
5月の三菱ダイヤモンドカップと、マンシングウェアオープンKSBカップでもランク1位に輝いて、近頃ではホールアウト後に、ほかの選手からよく聞かれるようになった。

「今日はどうだったの」。

その問いに、あるときうっかりその日のスコアを伝えたら「そうじゃなくて、飛距離のほうだよって・・・。みんな、僕にはドライビングのことしか聞いてくれないんです」と苦笑するが、ここ2週間の成績なら堂々と答えられる。

前週のセガサミーカップで自己最高の3位タイ。
そしてこのサン・クロレラ クラシックで22位タイ。

969万1000円稼いで賞金ランクは45位。
「飛ばしのほうも狙ってますけれど、優先順位はやっぱりそっちですから」。
今季のドライビング王の称号と同時に視野に入れたのは、もちろん自身初のシード入りだ。

津曲泰弦(つまがりたいげん)
1986年5月15日生まれ、宮崎県出身。父・義弘さんの手ほどきで、9歳からゴルフを始める。少年野球チームにも在籍していたが「ゴルフのほうが面白い」と、プロゴルファーを目指した。
2006年にプロ転向。昨年のファイナQTランク24位の資格で今季より本格参戦。
身長187センチ、体重85キロ。千葉夷隅GC所属。

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