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マイナビABCチャンピオンシップ 2008

広田悟「胸を借りるつもりでやる」

最終18番で、10メートルのパットは上り傾斜のスライスフック。これが入って思わず万歳! イーグルフィニッシュに、「パットが良ければもっと伸びた」と欲張った。

今季はパッティングの不振に苦しみ、「チャンスが取れなくて、2メートル前後のパーパットも外し、無理して攻めてスコアを崩す悪循環」。
5年連続5度目のシード権もいまなお足踏み状態だ。

まだまだ本調子とは行かないが、今週は自身初という中尺パターを握って兆しが見えてきた。
きっかけは、プロ仲間の井上忠久だ。
出身の大阪弁で「手が動きすぎてるんと違う?」と言われて踏み切った。

グリップエンドをお腹につけて、そこを支点にストロークする変則スタイルには「抵抗があった」というが、背に腹は変えられない。
実際に「試合でやってどうなるか」との不安もあったが毎日、やはりパット巧者で「教え上手」の原口鉄也やドンファンらにわざわざホテルの部屋に来てもらい、集中レッスン。

優勝争いにこぎつけたが、いまはツアー通算2勝目を狙うというよりも「まずシードを取ることが先決です」。
現在賞金ランク69位は、あと600万円は欲しい。
「深堀さんの胸を借りるつもりで明日決めます」。
正念場に気合いを入れた。

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