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コカ・コーラ東海クラシック 2008

貞方章男「目の前に、小さな目標を作って」

3週前からスイングのマイナーチェンジ。「バックスイングをフラット気味に」。フロリダ在住のリッチ・エイブルコーチから与えられた課題だ。
付き合いは「もう十数年以上」。
だから国際電話で今のスイングの傾向を話しただけで、欠点はすぐ分る。

遠く海を越えたアドバイスが今週、実を結んだ。

「自分の思うようにクラブが振れて、球の捕まりが良くなってきた」。
特に難しいホールが密集する三好のインコースでスコアを伸ばしたのもその成果だ。
15番からの3連続バーディで、一気に首位タイに躍り出た。

現在賞金ランク39位は獲得賞金も1500万円を超えて、先週も今田竜二から連絡があった。
「初シードおめでとう」のあとに「早く優勝して戻って来いよ」。
14歳で単身渡米した貞方は、ルームシェアしていた時期もある3つ上の先輩と、今でも頻繁に取り合う。

奈良県橿原市出身。やはり同市出身で、互いの家まで車で5分もかからないという“ご近所さん”の谷口徹は米ツアーに参戦するたびに、今田から貞方宛の伝言を言付かるという。

「早く優勝して、車を買えよとか・・・。飛行機代も含めると、高くつくメッセージですよ」と、谷口は笑う。

そんな先輩たちが日頃から言うように、まずは日本ツアーでの初優勝。
そして、究極は2003年シーズン以来となる米ツアーへの再挑戦が目標だが、貞方はいきなり高い山を見ない。
「目の前に小さな目標を作って、ひとつひとつ達成していく」。

まずは年頭に決めた初シード入りというノルマをかなえたら、次に越えるべき壁はツアー最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップの出場権だ。
その年のツアー優勝者と賞金ランク上位の選手にしか出場権がない頂上決戦。
大舞台への切符を手にすれば、おのずと道は開けていくという筋書きだ。

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