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東建ホームメイトカップ 2008

谷口徹「ゴルフは、若ければいいってもんじゃないから」

今週の「東建ホームメイトカップ」で、いよいよ2008年のジャパンゴルフツアーは開幕第1戦を迎えるが、世界ゴルフ選手権や先週のマスターズなど、最高峰の舞台で実践を積んできた谷口に、気負いはない。

「みんなは初戦だけれど、僕はすでに序盤戦が終わった感じ」と初日を前に、そんなコメントも飛び出す余裕ぶりだ。

この日水曜日はプロアマトーナメントにもかかわらず3000人を超えるギャラリーが詰めかけた。
言うまでもなく、この春プロ転向したばかりの“石川効果”が、さっそく出たかっこうだ。

谷口も「注目されることは非常に良いこと」と歓迎しつつ、「だからといって、僕はどう変わる、というわけではない」と、淡々とつぶやいた。

この日のラウンドはインターバルで、大勢のギャラリーにサインを求められ、黙々とペンを走らせた。
同伴のアマチュアのみなさんには毎ショット、手取り足取りアドバイスを送る賞金王の姿があった。
そして、ひとたび本戦が始まれば、「良いプレーを見せることが、何よりのファンサービスだと僕は思っている」。
そんな強いポリシーは、これからも変わらない。

日本の開幕前に、海外のツアーを経験して改めて痛感するのは「世界には本当にすごい選手がいっぱいいるってこと」。
その中でも今回、特に参考になったのは「どんな場面でも軸が絶対にぶれない。上手い選手はみんな、コンパクトかつパワフルなスイング」という。
自身も2月10日に“不惑”の年を迎え、同年代の選手にも自然と目が向いた。
そして、改めて「ゴルフは若けりゃいいってもんじゃない」と、確信できた。

「去年より今年、少しでも進歩できるように…。見ている人には、年齢を意識されないゴルフがしたい」。若々しさの中に、ベテランの渋みを利かせたプレーで魅了したい。

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