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マンシングウェアオープンKSBカップ 2007

矢野東「それがアニキのためになる」

前日初日、強風の中で前半の17番までに1アンダーをマークして、「風がなければ6アンダーは出せる」と豪語した矢野が、改めて行われたこの日18日(金)の第1ラウンドで有言実行。

「ボギーを打つ気がしない」というほど、ショットが絶好調だ。「フェアウェーからなら、ターゲットを外す感じがしない」。
加えて、悩んでいたパットも開眼した。
先週の日本プロ。「自信のなさが、パッティングに出ているよ」と、応援に来てくれた友人が何気なく言った言葉で気がついた。
「気持ちひとつなんだ、と」。
それまでは「入らない」と過敏になりすぎていた。
「もともと、そんなに入るもんじゃないんだ」と割り切ったら「良くなってきた」。
10番で7メートル。14番で6メートルと、微妙な距離を難なく決めた。
6アンダーは3位タイ。

今年は、特に発奮材料がある。
兄・勅仁(まさひと)さんが、4月の群馬・富岡市議選で、みごと当選を果たした。
デビュー当時からバッグを担ぎ、2005年のアサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルゴルフトーナメントでは、念願のツアー初優勝へと導いてくれた勅仁さんが、祖父と父の跡を継いでいよいよ“政界デビュー”を果たした。

2歳上にもかかわらず、コースでは弟の“黒子”に徹し、献身的に支えてくれた。
矢野にとって、なくてはならない存在だっただけに、兄のサポートが受けられなくなるのは痛いが、「アニキは政治で、俺はゴルフで。お互いを引き立て合って、成長できたら最高じゃないですか」。

すっかり忙しくなってしまった勅仁さんと、話す時間もほとんどないが兄は政治で、弟はゴルフで。
それぞれ別の世界で頑張ることが「お互いのためになる」と考えている。

「また優勝して活躍したい。それが、アニキのためになるから」。
そのためにも出来るだけ早く、次の2勝目が欲しい。

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