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谷口徹が2007年度の日本一に

大会主催の(財)日本ゴルフ協会・安西孝之会長より受け取った2度目のオープン杯。「またここに名前を刻めるなんて最高です!」(谷口)
72回目の日本オープンは、2度目のタイトルを狙う歴代チャンピオンたちのデッドヒート。

2005年、廣野のチャンピオン片山が吼えた。
2003年、日光の覇者・深堀が粘った。
強豪2人をかわして再び頂点に立ったのが、2004年に片山津を制した谷口だった。

6打差の大逆転は、1976年大会の島田幸作(現・JGTO会長)以来、史上31年ぶりの快挙達成だ。

この日最終日はとにかくショットが冴えていた。「パットのタッチも完璧だった」。
5位タイからのスタートは「上を少しでもビビらせてやろう、と」。
しかし、「さすがにあそこまで伸ばせるとは、思ってもみなかった」。
怒涛の6アンダーに、いちばん目を剥いたのが本人だった。

1番で4メートルを決めた。
2番で、18ヤードの右バンカーから直接入れた。
6番で手前10メートルをねじこんで首位と1打差。
7番で8メートルの下りフックを沈めていよいよリーダーを捉えると、8番でピンそば2メートルにつけて単独首位に躍り出た。

「ここではじめて優勝を意識した」。
その瞬間から谷口は「飛距離を捨てた」。後半からドライバーを完全封印。
地面の硬いフェアウェーは、たとえドライバーの好ショットでもラフに転がりこむことがある。
「ただ出すだけのショットはもうしたくなかった」。
ラフからのストレスが無くなるならば、たとえ距離が残っても構わなかった。
「低い球でできるだけ早く地面をとらえてラフに入れない。ボギーを叩かない」。
特にこの週、絶好調の5番ウッドのティショットなら、それができると考えた。
「ドライバーと50ヤードは違うが、アイアンなら自信があった。フェアウェーからなら、確実にグリーンをキャッチできる」と踏んだのだ。

「コース攻略に必要なことは何か」。
練習日から、緻密に練り上げてきた作戦のクライマックスは、556ヤードの18番パー5。
後半唯一のバーディ狙いのティショットでも、迷わず選んだのはやはり5番ウッド。
フェアウェーど真ん中で再び握り、残りは79ヤード。
サンドウェッジの第3打は、ピン右2メートルに吸いついた。

片山の13番のバーディで、一度は並ばれた。
深堀は、14番で奥からのチップイン。1打差まで迫られたが、その直後に2人は揃ってボギーを打った。
あとは、二度と影を踏ませず逃げ切った。
首位スタートの小田孔明を「頑張れよ」と言って励ましたのは、この日の朝。
しかし、その自分こそが小田の初優勝を奪い取り、「悪かった」と謝った。

この日最後に奪った8個目のバーディが、ウィニングパットになった。
そのとき、何度も握り締めた歓喜のガッツポーズは10回を超えた。

3年前に大会初制覇。あのときは、涙がこぼれて止まらなかった。
しかし今回、2度目のタイトルは冷静そのもの。
「初めてのときはあんなにも嬉しかったのに・・・。もう一度カップに名前を刻んだら、また来年も勝ちたくなってきた」と、早くも連覇に胸を躍らせる。
優勝賞金4000万円。夏の2週連続Vを含む今季3勝目は、自身2度目の賞金王にも大きく前進。
「今年はできればもう2勝」。
自己最多の年間5勝も視野に入れた。

  • 大会に協力してくださった地元ボランティアのみなさんと…

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