Tournament article

アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2006

今田竜二ブービーからの予選通過

6年ぶりの日本ツアーとなる今大会は、主催者推薦を受けての出場だった。招待選手としての責任。また、米ツアーのシード2年目としての気負いもあったかもしれない。

前日初日の5オーバーはブービーの100位タイ。

短い距離のパットをことごとく外した上に、「イライラして」2発のOB。
「とんでもないことをやっちゃって・・・」。
大きく出遅れ、予選通過も厳しい位置でのスタートに頭を抱えていたものだ。

しかし、この日2日目の今田は、まるで別人のようだった。
前日のことなど無かったように、悠然と1番ティに上がり、フェードボールでフェアウェーを捉え、いきなり10メートルのバーディパットをねじこんだ。

「・・・昨日の経験から、ガンガンいくとOBを打つ(苦笑)。もう、気負っても仕方ないところまで来ていたし、せめてスポンサーのみなさんに恥をかかせないように、予選通過だけはしておこう、と」。

1日6アンダーが目標だった。通算1アンダーまで戻せば、どうにか予選通過はできるだろう、と踏んだ。
しかし、ハーフターンで「1アンダーでも危ない」と見てとるや、後半は怒涛の5バーディでこの日ベストスコアタイの64。

逆境から叩き出した8アンダーに「すごく自信につながる」と爽やかな笑み。
通算3アンダー、45位タイでの決勝ラウンド進出に「あとはボーナスみたいな感じでプレーする。エンジョイできる2日間にしたい」と、話した。

今田竜二いまだりゅうじ
1976年10月19日生まれの30歳、広島県出身。父・隆史さんの影響で7歳からゴルフを始め、宮浦中2年の14歳で、周囲の反対を押し切ってゴルフ留学のため単身渡米。
アマチュア時代の主な戦績に90年の日本ジュニア4位、AJGA(米ゴルフジュニア協会)通算6勝、97年米国パブリックリンクス2位、全米アマベスト8など。
99年6月にはジョージア大学最後となったNCAA選手権で個人2位になり、団体戦優勝に大きく貢献した。
99年に、ファイナルQTランク17位の資格で日本ツアーと、いまの米二部ツアーのネーションワイドツアーにあたるバイドットコムツアーの出場権を手にした。
2004年に同ツアー賞金ランク3位に入り、2005年から目標だったUSPGAツアーの出場権を獲得。
今季は、ホンダクラシック13位タイ、ベルサウスクラシック10位タイ、全米オープン12位タイ、BCオープン12位タイ、賞金シードが決まる先週のクライスラー選手権で13位タイに入り、ランク92位で2年連続のシード権を決めた。

    関連記事