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ザ・ゴルフトーナメントin御前崎 2006

谷口徹がツアー通算11勝目

7メートルのバーディパットがカップに転がりこんだその瞬間。
谷口は両の拳を握ったままその場を駆け出した。
くるくると身を翻して軽やかなステップ。
勝利の舞い。

そして、ヒーローインタビューでは思わず涙・・・。
「まあ、接戦だったし。興奮していたからね」と、あとから照れ笑いでごまかしたが、全身からあふれ出た安堵と喜びは、隠しようがなかった。

待ち焦がれ、大接戦の末に、やっと手にした11個目の勝ち星だった。

最終組のひとつ前。
スタートから、谷口らの組がゲームを引っ張った。
1番で、同組のS・K・ホが第2打をピンそばにつければ、近藤智弘はチップイン。
谷口は、10メートルもの長いバーディをねじこんだ。
大激戦の幕開けだ。

それでも一時は大差をつけて、SKが独走態勢に入ったかに思われた。
だが、一瞬の隙を突いて谷口が逆転に成功。

しかし15番で、今度は谷口が痛恨のボギーを打つ。
グリーン手前に池と、左右に松林がせり出すパー5。第2打を池に打ち込んだ。
「多少、距離が残っても4番アイアンで打つべきだった」。

ティショットの選択ミス。5番ウッドを握った第1打が、ミスを誘った。
「自分で自分の首をしめた」。
自ら、混戦にもつれ込ませてしまった。

17番で近藤に、長いバーディを決められた。
18番で、ピンそばにつけたSKにも追いつかれた。

同じ組の3人が揃ってプレーオフに挑んだその舞台は、いま終えたばかりの18番。
ティグラウンドからグリーンまで、高低差23メートルの打ち上げホールは左にOB。
かといって、逃げれば右サイドは松林と深いラフ。

フェードヒッターの谷口が、もっとも苦手とするホールだ。

きゅうきょ、ドロー球に変えて手堅く攻めたが、それでも思いのほか手こずった。
「やっぱり、俺は勝ち方を忘れたか・・・」。
そんな不安が吹き飛んだのは、3ホール目。
グリーンを縦横無尽に走り回った歓喜のシーン。
「まあ・・・ああいうことはめったにしないかな(笑)」。
押さえに押さえてきた感情が、最後に一気にふき出したのだ。

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