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JCBクラシック仙台 2006

秋葉真一「弱っちい性格なんです」

大きな大きな1打だった。17番であわやホールインワンのスーパーショット。バーディを奪い、通算7アンダーで迎えた最終ホール。
残り98ヤードの第2打を、サンドウェッジでピン手前3メートルにつけた。

前日3日目。前半、5つスコアを伸ばしながら、後半に3パットを打つなど16位タイに沈んだ。
「今日は、絶対にしょうもないボギーはしないよう」。
この最後のバーディチャンスも、「無理せず刻もうと」。
2パットのパー狙いで慎重に慎重を重ねて打った。
「・・・それが、なぜか入ってしまった」。
通算8アンダーにして、ホールアウトだ。

この日奪った9つのバーディは、自己ベスト。
「こんなに取ったのは、かつて経験がない。上手くなってる証拠って? ・・・そうかなあ、そう思う? 年を取って年々上手くなってるのかな。そうだったらいいのになあ・・・」。

昨年、40歳にして初シード入りを果たしたものの、「いくつになっても自分に自信が持てないたち。弱っちい性格で・・・」と、苦笑する。

コースに出ても、「いつも、どんなショットが出るだろうか、と半信半疑で打っている」という。
それでも、この日は2番からの3連続バーディで勢いづいた。
いずれも4メートル前後の距離を沈め、「おっかなびっくりだったけど。スコアが良くなってきたから余計なことを考えずに行こうと決めたんです」。
強気を貫き、1日7アンダーの大爆発。

プレーを終えた時点では、1打差の4位タイに通算7アンダーに手嶋多一と矢野東がいた。
2人とも、あと2ホールを残していた。
「・・・つい『パーで上がってくれ〜』って思っちゃうよね」と、冗談をこぼしつつ、「他の人の結果はどうあれ、僕の最後の一打は大きかったと思うから。それで満足です」と、結果を待たず表蔵王を後にした。
その直後、手嶋と矢野はいずれも、残り2ホールをパーで終了し、秋葉の単独3位が確定した。
2年連続のシード権に大きく前進した。

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