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中日クラウンズ 2005

片山晋呉「今週、きっと誰よりも勝ちたい選手は僕」

昨年は、自身の名前と語呂合わせの45(シンゴ)回記念大会。開幕前から、「絶対に勝つ」と決めてもぎとった勝利だった。
その直前に、3年連続で出場してきたマスターズを、この年は自宅のテレビで見ていたという悔しさもあり、憧れだった今大会へのモチベーションは高まるばかりだった。

しかし今年は、開幕戦からアメリカへ渡ってUSPGAツアー、マスターズ、そして中国で行われたVISAダイナスティカップと移動続き。
万全の体勢でここ和合に乗り込んできた昨年大会とは、体の疲れも、精神状態も大きく違っているだけに、気持ちの盛り上がりもいまひとつなのだ。

「今の調子・・・? う〜ん、可もなく不可もなく、といったところかなあ…」といつもの威勢のよい口調は、すっかり影を潜めていた。

しかし、たとえどんな状況下でも、燃えるものを見つけて戦うのが上手なのが片山だ。

初日は青木功、ジャンボ尾崎というビッグネームとのラウンドだ。
また今年は、その青木、ジャンボの2人しかまだ達成していない大会連覇という偉業のチャンスでもある。

「すごいペアリングだし僕自身、連覇が好きだしね。たぶん今週、誰よりも勝ちたい選手が僕。明日の朝になって、ティグラウンドに立てば、また気持ちも盛り上がってくるのでは、と思ってる」。

今大会では、開幕前日のプロアマの日のパーティで、昨年の優勝カップを大会会長にひとまず返還するのがならわしだ。
そして、目も覚めるロイヤルブルーのチャンピオンブレザーを脱ぎ、歴代優勝者のあかしである真っ白なジャケットに着替えるのだが、「・・・今年も、また受け取りたいものですね」。
最終日にもう一度、栄光のあかしを取り戻す。

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