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アイフルカップゴルフトーナメント 2005

伊藤涼太君が、2度目の予選通過!

昨年9月のサントリーオープンで、ツアー史上最年少の14歳2ヶ月と7日で予選通過を果たした伊藤涼太君が、2度目の決勝ラウンド進出だ。

前日初日に矢野東から特訓を受けたフェードボールが冴え渡った。
ビタビタとチャンスにつけて後半の12番までに4バーディを奪うと目標は、単なる予選通過から次のように切り替わった。

「決勝ラウンドは、裏街道では回りたくない。できるだけ上位に!」。

決勝ラウンドの組み合わせは、スコアの良いものほど最終組に近いところで回る。また2ウェイスタートの場合、スコアが悪い選手はインコースからのスタートとなり、それをツアー用語で“裏街道”という。
最終18番でも残り100ヤードをピッチングウェッジで1メートルにつけて、これを沈めて通算4アンダー、26位タイにつけた伊藤君は、翌日の第3ラウンドはみごと、アウト2組目からのスタートを果たす。
しかも、歴代チャンピオンの今野康晴と、ディフェンディングチャンピオンの谷口拓也という豪華メンバーに挟まれて、8:10のティオフが決定した。

実に13試合ぶりの予選通過は、さまざまな取り組みが実を結んだ結果だろう。
42インチの中尺パターは、ベスト8まで進んだ7月の日本アマチュアゴルフ選手権から使いはじめ、試行錯誤を続けている。
ドロー気味だったショットは、安定性を求めてフェードボールへ改造中だ。

この4月には、ゴルフに集中できる環境を求めて地元・三重県鈴鹿市の白鳥中学から福井工業大学付属福井中学校に転校した。
親元を離れての寮生活に、精神面の成長も目覚しい。

先週のセガサミーカップでは、2日目に予選通過圏内まで盛り返しながら、上がりの16番でティショットを池に入れてダブルボギーを打った。
その反省から、この日2日目は「できるだけ、余裕を持って最終ホールを迎えよう」。
15歳の冷静な判断力が、2度目の快挙につながった。

決勝ラウンドの目標は、前回の42位を大きく上回る「トップ10入り」。伊藤君のプレーぶりが、週末の大山アークを盛り上げることは、もう間違いない。

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