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東建ホームメイトカップ 2005

横田真一・2005年度選手会長「今年はもっと、ファンのみなさんとの一体感を高めていきます!」

高校時代の3年間、学級委員をつとめた経験がある。
本人は、「目立つことは嫌い。わきのほうで、コソコソっとやっているほうが好き」というが、それでも、しかるべき人間には自然と人望が集まるものらしい。

今年の選手会長をつとめる横田真一の、前評判は高い。
けっして声高に何かを主張するわけではないが、ユニークな発想力と、冷静かつ的確な判断力や実行力に「何か、やってくれそう」と、周囲の期待が高まっている。

横田が考えている、男子ツアー向上のためのキャッチフレーズは“エチケット”と“マナー”“ファンサービス(社会貢献)”“ツアーへのサポート”の4つだ。

「日本ゴルフツアー機構は、選手に遠慮してなかなか、罰金や罰則を科せられないという実状がある。だから、逆に僕ら選手たちのほうから具体的な規定を定めてそれを実行する、といった、強い態度でのぞみたいと思っているんですよ」。

服装やマナー、試合中の行動などについて細かなルールを決めて、それに違反した選手には、警告→罰金→出場停止や除名の順に罰則を課していくなど、これらはすべて、選手たちの間から出てきた案だ。
それらを横田が取りまとめ、これから実現にむけて調整していくという。

「このくらい厳しくやらないと、いまのままではみんな、なあなあになってしまう。時間はかかるかもしれないけれど、選手のみなさんの意見を聞きながら、1年間の会長職をまっとうしたい」。
じっくりと腰をすえて、ツアー改革に取りくんでいく構えだ。

いまの女子プロブームについても、「逆に、男子には追い風」と横田は考えている。
「こうしてピンチに立たされることで、僕ら男子の中で『なんとかしなければ』という思いがいっそう強くなった。差をつけられまい、と頑張ることが、ひいてはゴルフ界全体の底上げにつながっていくと思うんですよ」と、冷静に分析している。

今週の東建ホームメイトカップの会場では、さっそく新しい試みもなされる。
会場内にサイン用の机を設置して、ホールアウト後の選手に各5分程度の“サインタイム”を設ける。
「ファンの方の中には、いつサインをもらえばいいかタイミングが分からない人もいると思う。朝のスタート前は忙しくて、僕らもつい、サインを断ってしまうこともあるけど、これからは『ホールアウト後に、サインスペースに来てください』とひとこと添えれば、雰囲気も良くなるはず。そういったことから、ファンのみなさんとの一体感をもっと高めていければ」。

いよいよ2005年の開幕を迎え、新・選手会長が燃えている。

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