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サントリーオープンゴルフトーナメント 2003

5位の高崎龍雄「僕のパットは日本一!」

出だしの10番で、残り245ヤードの第2打を、クリークで手前30センチに乗せてイーグ ル発進!!これで勢いに乗った。13番では上から5メートルの下りのラインを入れ、 14番では、左5メートル。15番はのぼりの3メートルを「完璧に読みきって」3連続 バーディだ。

「いま、パット日本一は僕。それくらい、自信を持って打てているんですよ」ぶ厚い 胸をグっと反らせる。
この夏、パッティングスタイルを、デビュー時の形に戻した。当時は、思い切り手首 を使って打つやり方をしていた。
しかし周囲からは「直したほうがいい」という声が 圧倒的だった。

「だから、いっとき意識的に手首を固める打ち方をしていたんです。でもやっぱりい まいちで・・・今はまた、昔のようにな〜んも気にしないで打つようにしている。手 首 も、使いまくっていますよ」。フィーリングに任せたとたん、面白いようにパットが 決まるようになったという。
今週の舞台、総武カントリークラブは、場所によっては200ミリ以上伸びたラフ、 フェアウェーを外せば、ボギー、ダブルボギーも覚悟の難セッティングだが、度重な るピンチも好調のパッティングが救ってくれている。

前日初日は、一時6アンダーまでスコアを伸ばしながら、17番ホールで『7』をたた いて転落した。この屈辱のホールで、この日2日目もティショットを前日と同じラフ に打ち込んだ。
一瞬、いやな予感が走ったが、右バンカーから、8メートルのパットを決めてパー セーブ。さらに折り返しの1番では、なんと下の段から10メートルのパーパットをね じこんだ。

しのぎまくって迎えた最終9番では、これまた下の段から6メートルのバーディチャン スを決めて67。
通算5アンダーで、高崎がホールアウトした時点ではまだ午後スタート組がティオフ しておらず、「トップは9で走っているし、僕なんか今日が終わったら沈んでる」と 話していたが、どうして、堂々5位で優勝争いに加わってきた。

プロ15年目。その間、95年と98年にシード入りを果たしているが、そのほかは怪我や 故障に悩まされ、低迷が続いている。「今年この好調な勢いのまま、なんとかシード に復帰したい」。切実な願いを胸に、大会を折り返す。

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