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カシオワールドオープン 2002

「エキサイティングだね!」

初日のペアリングは、55歳の尾崎将司とのラウンド(8時55分)。
18歳が、無邪気に歓声をあげた。
「ジャンボさんといえば、とても有名な選手。そんな人とプレーできるなんてとっても光栄だし、今からすごく興奮しているんだ!」

昨年のQスクールで、ツアー史上最年少の17才6ヶ月1日でメンバー・カードを手にした。
今は、フロリダ州オーランドでハイスクールの通信教育を受けながら、プロ生活を、両立させている。
「それも、あと2科目で無事、卒業できそうなんです!」今やすっかり元気な笑顔を見せるトライオンも、今季前半は、苦しい時を過ごした。
プロ入りを果たした今年2月、ウィルス性の単球増加症という病気を患ったのだ。
トライオンによると、『単球増加症』は、ティーンエイジャーにかかりやすい病だそうで、ひどい脱力感で手足に力が入らず、体重も激減。約半年間は、寝たきりの生活が続いたという。
思いがけないアクシデントで、今シーズンの大半を棒に振ったわけが、
「それでも、プロ転向してから、急激にゴルフがうまくなったよ。学生時代と比べると、コースマネジメントもうんと成長できていると、自分でも思うんだ」
と、逆境にも負けていない。
昨年、出場した日本ツアー『ダイヤモンドカップ』から、またひと回り、大きくなって戻ってきたトライオン。
公傷制度を適用し、再び戦線復帰する来シーズン、活躍を期待されている新星は、その前に、2度目の日本ツアーで初Vを飾り、勢いをつけたい。

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