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Philip Morris Championship 2000

大会のみどころ

小山和顕JGTO競技運営ディレクター

 「国内最高賞金額のフィリップモリスチャンピオンシップが今年もいよいよ開幕します。
 賞金レースも大詰めを迎え、現在、賞金ランク1位の佐藤君が2位に4000万円差をつけ独走していますが、今大会を含め秋はビッグトーナメントが続きますので予断は許しません。
 今週の優勝賞金は4000万円。この一発で、大どんでん返しもありえます。今週からツアー最終戦まで賞金王争いも大きなみどころですね。

 今年、会場のABCゴルフ倶楽部のグリーンは、現在スティンプメーター11フィートを記録し、かなりの速さが出ています。硬さ(コンパクション)は月曜、水曜日の雨で若干ゆるみ、柔らかくなっていますが、本戦から好天気が続くとの予報ですので、現状より柔らかくなることはなく、むしろ、硬さは最終日にむけて、ますます増していくでしょう。

 コースのみどころは、やはり、あがりの3ホール。大きな池をグルリと取り囲むように配置された16番、17番、18番です。
 16番パー3は219ヤードと距離が長い上、グリーンは左から右に大きく傾斜しています。風も計算に入れつつ、ロングアイアンを操り、グリーンで止まる球を打てなくては、攻略できません。おとしどころによっては3パットもありえる最難関ホールです。
 そしてクライマックスの18番は、ティショットの出来が大きなカギを握ります。ここABCゴルフ倶楽部は飛ばし屋有利といわれ、毎年、ロングヒッターがチャンプに名を連ねますが、18番はその締めくくりのようなホールといえます。フェアウェーに落とせば、池超えの2オンにチャレンジ。
 追う選手にとっては最後のチャンスホール。逃げる選手は攻めるか、刻むか、選択に悩むところ。ファンのみなさまには最高にスリリングなホールです。

 また今週は、来月9日からスペインのバルテラマで行われる世界選手権『アメリカンエキスプレスチャンピオンシップ』の出場権をかけた戦いでもあります。
 この『アメリカンエキスプレス』は、世界選手権の最終戦で、出場資格がワールドランク50位内と今週までの各国ツアー賞金ランク3位内の者となっており、その年活躍した強豪たちが集まるビッグイベントです。優勝賞金もビッグで、しかも予選落ちなし。さらに今季のツアーが終了したとき、国内獲得賞金額にも加算される対象試合ですから、現在ランク上位の選手には、ぜひとも手に入れたい出場切符。今週のもうひとつのみどころとして、注目していただければと思います」

★ 小山和顕プロフィール
 昭和38年8月15日生まれの36歳。11歳のとき、父に連れられて練習場に行って以来、ゴルフの魅力に取りつかれた。
 大学卒業後は、インストラクターとして活動するかたわら、ツアープレーヤーを夢見て練習に励んだが、当機構がたちあがったとき、「ツアーを裏側から支える存在になりたい」と競技委員に志願。99年の1年間、修行を積んで2000年の今年から競技運営ディレクターに抜擢された。
 「ゴルフは心の格闘技。この素晴らしいスポーツをもっともっと広めていきたい」と、コースを飛びまわる日々を送っている。

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