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アジアンツアー日本大会 キリンオープンゴルフ選手権競技 1999

アジアンツアーの歴史と成り立ち

アジアンツアーは、1962年当初、『極東ゴルフサーキット』という名で誕生。
フィリピン、香港、マレーシア、シンガポール、そして日本の5カ国、5試合で開催されたのが起こりだ。賞金総額は、当時7万ドルだった。
(今季は、1998年9月から今年5月まで、計8試合が行われ、賞金総額は約290万ドル)

初年度の同ツアー参加者は12カ国、67選手。わが国からの参加は、中村寅吉、小針春芳、林由郎、藤井義将、勝俣敏雄、杉本英世、石井哲雄、松田司郎、盛岡比佐志らだった。

また、このツアーを登竜門として、世界に旅立っていった選手に、グレッグ・ノーマン、ビジェイ・シン、スコット・シンプソン、ボブ・ツェー、ジェフ・スルーマン、ペイン・スチュワート、イアン・べーカー・フィンチなど、そうそうたる顔ぶれがある。

最近では、1993年度に同ツアー総合優勝を飾って日本ツアーのシード入り。
以来、日本ツアーでメキメキ腕を上げ、国内12勝をあげたブライアン・ワッツは、まさに『アジアンツアー』の生みだしたスターといえるだろう。昨年の全英オープンでは、マーク・オメーラとプレーオフでV争いを演じるまでに成長を遂げて、米ツアーのシード入りを果し、今季から、米ツアーに本格参戦している。

ミノザ・今野康晴・金鍾徳 他に、1990年、1998年度の総合チャンピオンのフランキー・ミノザや1992年のトッド・ハミルトンがいる。
米ツアー出場予選会に合格し、今季からワッツとともに米ツアー参戦中のカルロス・フランコは1994年のチャンピオン。
昨年の賞金ランク6位につけた1995年のチャンピオン、ブラント・ジョーブなどがいる。
今季の日本ツアー開幕第2戦・静岡オープンで優勝した金鍾徳も、1997年度にここ、茨城ゴルフ倶楽部・西コースで開かれたキリンオープンで優勝し、ツアー総合優勝に輝いている。
こうして見る限り、歴代総合優勝者に名を連ねる者たちは、みな実力者ばかりといえる。

アジアンツアーを修行の場に選び、成長を遂げていった日本人選手も多い。
今季、初シード入り(日本ツアー)を果している今野康晴は、1997年のアジアンツアー第2戦のマニラオープンで優勝した実績を持っているし、プロ2年目の野上貴夫は、1996年のアジアンツアー開幕戦・サウスウッズオープン(マニラ)で優勝したのちに、プロ合格(1997年)を果した。

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