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東海クラシック 1999

鈴木規夫ディレクターの「大会みどころ」

「本大会は、奇しくも20世紀最後の年に節目の30回記念大会を迎え、会場は大変な盛りあがりを見せています。

 98年の全米プロゴルフ選手権でメジャー初優勝をとげたフィジー出身のビジェイ・シン、97年に米ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したスチュワート・シンク両海外招待選手のほか、国内では先週の日本オープンゴルフ選手権で“グランドスラム”を達成した尾崎直道君、地元出身の人気者、田中秀道君や丸山茂樹君など役者も出揃い、みなさまを魅了するゲームをここ、三好で繰り広げてくれるはずです。

 さて、コースの状況ですが、幸いプレーに差し障りのでるほどのものではありませんでしたが、残念ながらこの夏の豪雨と高温で、グリーン上に若干ダメージを受けた箇所がでました。

 しかし、フェアウェー、ラフ等は非常によく整備され、かなり気を遣って的確なティショット、第2打を打ってこないと、大怪我をする恐れがありますね。

 キーホールは最後の3ホール。ここで大胆に狙って獲っていけるのか、はたまた守って生き残るのか、度胸と技量が試されるところでしょう。

 16番は、190ヤードのパー3。選手泣かせの魔のホールと恐れられているショートホールです。グリーン幅は8ヤード、長さ30ヤードと細長く、左は高低差約5メートルの崖が待ちうけ、ここに落すと地獄を味わうことになるでしょう。

 17番は420ヤードのパー4。昨年、この大会のためにティグラウンドを10ヤード長くして、攻め応えのあるダイナミックなホールに生まれかわっています。

 そして最終18番、435ヤードのパー4。グリーン右に池、そして正面には格式あるクラブハウスが待ち構え、ホール全体は非常に落ちついた風情を醸し出していますが、選手にとっては、とてもやっかいなホールです。

 風向きによって難度が大きく異なり、アゲンストのときは、右サイドのOBと池がプレッシャーを与えてきます。ちなみに、昨年の3ホールのホール別難易度は、16番ホールから2位、4位、6位(順位が小さいほうが難しい)。最終日には、4日間のゲーム展開を引き締める最後のスパイスとなって、みなさまにゴルフの怖さ、面白さを伝えてくると思います。

 最終日はぜひこの3ホールのグリーンまわりに陣取って、終盤を迎えた選手の真剣な表情をご堪能いただけたらと思います」

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