Tournament article

JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2025

アメリカから親子で出稼ぎ中。山脇健斗が暫定3位でターン

人もうらやむ環境で、磨いてきたゴルフをお披露目する好機がやってきた。
日本ツアーは2季目で今季はチャレンジトーナメント(現ACNツアー)の賞金ランク12位の資格で参戦。
山脇健斗(やまわき・けんと)が選手会主催試合で、首位と4打差の暫定3位でターン。




前日残した1ラウンドは、後半の3番、1メートルのバーディチャンスから再開。
「あれを外してたらわかんない」と、ボギーなしの6アンダー「65」で回ると、7位タイで臨んだ2ラウンドは、6バーディ、2ボギーの「67」。

「僕はパーキープ率はいいので、フェアウェイさえ行けばなんとかなる」と、ティショットで3Wやアイアンを活用してチャンスを量産。
通算10アンダーまで伸ばしてきた。

今週、わざわざアメリカから来てキャディをしてくれる父親の康一さんは、テーラーメード社で社長をつとめた経験もあり、ゴルフに精通している。
「僕のことを、一番わかっている人。やりやすい」と、息ぴったり。




お父さんの仕事の関係で、米サンディエゴで生まれ、6歳からPGAツアー選手も教える有名コーチのクリス・メイソン氏に師事。
「PGAや、LPGAツアーのトップ選手と僕の違いは練習法だ、と」。
たとえば同じ距離を、2つのクラブで打ち分ける練習や、ウェッジの使い分けや、風が吹いた際の対処法など。
「クオリティが、僕とぜんぜん違うようで、再現性の高いスイングをするように、と。やっと2、3年で彼の理想のスイングに近づいてきて、今は直るところはありません」と、形になってきた。

お兄さんの翔平さんは、スリクソンのツアーレップとして主に米女子選手をみているクラブのプロ。
「アメリカにいるので、自分のスイングにはどういうクラブがいいのか。電話して、アドバイスをもらっている」と今週は日米、家族ぐるみで支えてもらう。

山脇は、23年にプロになるため中退したが、コリン・モリカワは母校のカリフォルニア大学バークレー校の大先輩。一緒に練習させてもらう機会も多いといい、すぐ身近にとてつもないお手本もいる。

最初カナダツアーに挑戦し、日本ツアーは千葉県のお祖父さんのおうちでお世話になりながら、昨年から本格参戦したが、慣れない環境で体調を崩しがちだった。
たびたび高熱を出し、体重も一時期8キロ減。アメリカに住むお父さんも心配させたが久々の来日では、息子の確かな成長が確認できてひと安心。

「この2年間で、日本の若者言葉も話せるようになってきたのかな?」(康一さん)。
今年から、お祖父さんの元を離れて日本で一人暮らしも開始。最終日の翌日の30日には24歳になる。
「良い誕生日にしたいな」と、山脇。
「そうか…息子も24歳。そうですね。忘れてました」と、康一さんは笑ったが、帰国前のお父さんと一緒に良いお祝いもできそうだ。


※当初、山脇選手のお父さんのお名前を間違って表記しておりました。ご本人とご家族のみなさまにお詫びして修正いたします。申し訳ございませんでした。

関連記事