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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2025

初Vを狙う鈴木晃祐が1差で首位キープ。同期の蟬川泰果と最終組で激突

プロ4季目の初優勝を狙う鈴木晃祐(すずき・こうすけ)が、2アンダーの「70」で耐え、1差の通算16アンダーで前日の首位を守った。

2打差の通算15アンダーの2位にもコウスケ。砂川公佑(すながわ・こうすけ)もまた、プロ5季目の初優勝がかかると共に、上位65人(ランキングは66位まで)に対して、現在賞金68位からの逆転初シード入りがかかる。

また、賞金レースを争う賞金3位の蟬川泰果(せみかわ・たいが)が8アンダーの「64」をマークし、大岩龍一(おおいわ・りゅういち)と並ぶ通算14アンダーの3位で、鈴木と砂川との最終日最終組に入った。


鈴木蟬川は、東北福祉大の同期。蟬川によると3年時までは「鈴木に一度も勝てなかった」と振り返る。


大学同期の鈴木と蟬川が、初めて最終日最終組でまわる


「同世代の選手の中でも、びっくりするくらいうまいな、と思ってみていた存在」と蟬川はいう。

無二のライバルとの同組対決は、昨年のACNチャンピオンシップ以来だが、最終日最終組で戦うのは初めて。
蟬川は、「久しぶりのラウンドで、上手くなったところを見せたい」と、意気込む。

鈴木は鈴木で、「蟬川はすでに5勝を挙げています」と、賞賛する。
大学3年時には「関西オープン」で初日に首位発進し、4年時には「パナソニックオープン」と、「日本オープン」とで、史上初のアマV2勝を達成するなど、すでに図抜けた存在になっていた蟬川。

「ずっと切磋琢磨してきましたけど、今は自分よりずっと上。先に彼に行かれた感じはある」。
蟬川を仰ぎ見ると同時に、「今まで何回も負けてきたので、明日は負けないように」と気合が入る。

2日連続で「65」を出した予選の2日間に対して、この日3日目は4バーディに対してボギーも2つ。
「耐えながらのゴルフになった」と、伸ばし切れずに終わったが上りの2ホールで連続バーディ締め。

特に7メートルを沈めた17番では、ボールがカップに沈む前から、ガッツポーズも出た。
「外れたらけっこう行くな、というのが入ったので。思わず出ましたが、少し早めでしたね」と、照れたが、前日2日目のシード落ちに、改めて挨拶回りでコースに再来場していた谷口徹(たにぐち・とおる)が場内のテレビ放送を見ていて「遅いな。構えた瞬間、入ると思ったよ。俺ならもっと早く(ガッツポーズを)していた」と“ダメ出し”していた。

鈴木が、まだ高校生アマでプロの試合に初出場した際に一緒に回ったのが谷口だったそうで、「俺、そのときにもう負けてたもん。高校生こんなすごいの?と。俺よりはるかに飛んでいた」と、改めて絶賛していた。

周囲も待ちにまった初Vに王手をかけた。
「まさか、ここまでくるとは思ってなかったですが、自分の中ではトップで明日回れるのは嬉しいこと。意識はすると思うんすけど、自分のゴルフができれば」と、静かに意気込んだ。

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