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〜全英への道〜ミズノオープン 2023

首位と2打差の2位浮上。金谷拓実が忍び寄る

3日目に「67」で回って首位とは2打差。
金谷拓実(かなや・たくみ)が忍び寄る。



3日目の最終組で回っていた中島啓太(なかじま・けいた)が、「金谷さんに追われる優勝争いが僕はいちばん苦手。それほど勝負強い選手」と、畏れたとおりに、ひとつ前の組で反撃開始。


スタートの1番、2番に続いて5番から連続バーディを奪った。

前半33でひたひたと折り返すと、上がり16番からまた3メートル、2メートルと、得意のパットを逃さず、また連続バーディが来た。


迎えた最終ホールで追い風も吹いた。

左にミスした第1打。
「池に入ったと思った」と、思い込んだミスショットが何かに跳ねて戻ってフェアウェイへ。
「ラッキーでした」と、単独2位に踏みとどまれたのは大きい。


首位を走る1学年上の安森一貴(やすもり・かずき)は、これから初シードを狙う選手。
今年の開幕戦「東建ホームメイトカップ」の練習ラウンドで回る機会があったそうで、「すべてにおいて上手で、ナイスガイな人でした」と、最終日最終組は、良いムードで回れそう。


会場の隣県の広島県の出身だが、JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部がある岡山の笠岡市は県境に位置し、まだゴルフを始めて間もない2004年大会で初めてゴルフの試合を観戦し、ジュニアレッスン会にも参加。

同じ広島県の出身で、今はシニアで活躍する兼本貴司(かねもと・たかし)に習って、プロへの憧れを強めた思い出のトーナメントである。

「プロになり、この試合でプレーできていることが嬉しいですし、優勝できたらもっと嬉しいです」。


今大会の上位4人に出場権がある「全英オープン」は、アマで出た2019年と、プロ転向後は21、22年に3大会連続で出場。

だが、いずれも予選敗退している。

勝って雪辱の聖地へ。
「みんなで良いプレーをして、明日もしっかり伸ばせれば」。
同世代がひしめくV争いで、逆転のアマプロ通算4勝目を見据えた。