Tournament article

長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 2021

「ゴハンは美味しいな…」金谷拓実が2か月の海外遠征から復帰

ここからまた、新たなスタートです
今季2勝の金谷拓実が、6大会ぶりに合流する。
5月の「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」に出たあと、「全米プロ」から7月の「全英オープン」まで、欧米ツアーを転戦。

長く日本を空けたが、それでも賞金ランクは3位で日本ツアーに復帰する。

留守にした間の約3か月間について、「あまり振り返りたくは無い」と金谷はいう。
「散々でしたので…」。

特に、米ツアーの5戦が堪えた。
「自分としてはアメリカとヨーロッパの差は無いと感じていましたが、アメリカのレベルは想像していたより高かった」。
とりわけ、予選落ちを喫した全米プロとメモリアルトーナメント、全英オープンのメジャーか同等クラスの3戦で「ヨーロッパの中でもトップ10に入る選手にならないと、アメリカへステップアップして行けないな、と思うくらい」と、痛感。

昨年のプロ入り以前から、欧州ツアーからの米ツアー進出という計画を描いてきたが、「最初からアメリカへという気持ちを持ったほうが良かったのではないか…」。

遠回りを選択してしまったのではないか…。
後悔に近い思いが沸く遠征となった。

「良い思い出は少なかったので。楽しかった、とは言えませんが良い経験になりました」。
計画の見直しをする契機にはなった。

「自分の中ではヨーロッパはもっとレベルの高いフィールドだと思っていましたので。ただ、世界で一番高いアメリカでやりたいので、それに近いアプローチをしたい」と、前を向く。

帰国してから、見直したという「全英オープン」のテレビ録画で、プレーする自分の姿を見て納得した。
「自分では気づかなかったですけど、会う人、会う人に痩せたって言われていたので。あれは言われるな、と」。
遠征中は、コロナによる隔離生活で外食もできず、栄養も行き届かなかった。

帰国して、広島の実家に帰って体重計に乗った。
「3キロくらい落ちていましたけど日本に帰って来て、時間が経ってから測ったので、もっと痩せていたと思います」と、過酷な転戦生活が伺える。

今週は、美食の北海道でも「ゴハンは美味しいな」と、噛みしめながら、再び増量に励んでいるところ。

打ちひしがれて戻ったが、開幕前日のプロアマ戦では、元プロ野球カープの野村謙二郎氏とラウンド。「小さい時から好きだった選手でしたので、良かった。この前も、前田知徳さんと取材でお会いすることができて、やっぱりカープの選手と会えるのは嬉しいです」と、気持ちが一気に上向いた。

全英オープン直前には、リラックスソファの「ヨギボー」との所属契約を発表し、今大会前にはさらに生命保険の「SOMPOひまわり」とのスポンサー契約も決まるなど、引きも切らない。

「応援してもらえる事は嬉しい。応援されるに値する選手になれるよう、もっと挑戦していきたいですし、それを見て、色々な人に感じ取ってもらえたら良いなと思います」。

アマ時代も含めてすでに3勝の新人が、ここからまた気持ち新たにスタートだ。

関連記事