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三井住友VISA太平洋マスターズ 2021

チャン・キム超えの幡地隆寛「馬みたいに変わる」変幻自在の首位タイ

富士山には豪打が似合う!©JGTOimages



今季平均31330ヤードで現在、飛距離の1位につける。

「大学時代から爆発的に飛ぶようになり、日本人選手には負けたことがない」。

現在は17年と19年に1位のチャン・キムにも約5ヤード差をつけて快走中。

 

初日のドライビングディスタンスも、計測の11番(324ヤード)と12番(333ヤード)で2ホール平均32850ヤードを記録して1位だった。

 

身長188センチ。体重は「馬みたいな感じで毎週変わる」と、今週は、貫禄の98キロ。

巨躯から打たれるショットは、最大瞬間風速16メートルを超えた初日もものともしない。

 

プロ7年目の幡地隆寛(はたぢ・たかひろ)が、1イーグル4バーディ、3ボギーの「67」。

前半最後の18番パー5525ヤード)では169ヤードの2打目を追い風に乗せて、「サラっと打ったらピン横に、よい感じで乗ってくれた」と、4メートルのイーグルチャンスも逃さずインコースを5アンダーの「30」で回った。

 

後半も3番パー5565ヤード)をバーディとし、さらにスコアを伸ばして一時は6アンダーまで行った。

 

「そのまま上がれれば、デカいことも言えたと思うんですけど」。

強烈な向かい風になった6番の長いパー4510ヤード)から3連続ボギーを叩いて「あんまりテンションが上がらない」。

 

長身をしぼめて上がったが、豪州のディラン・ペリーとベテランの高山忠洋と3人タイの首位発進に成功した。

 

「ティショットで刻むのが苦手」と、ドライバーが振れないホールが多いコースで調子を崩しがちだが、「今週はドライバーで気兼ねなく振って行けるホールが3つ、4つある」と、アドバンテージが取れる。

 

2年連続の推薦出場で、昨年は「富士山の近くにあるグリーンとの相性がよくない」と、御殿場への苦手意識があったが「今年はやっとタッチとラインが合ってきた」と、好スタートした。

 

広島県三原市生まれ。10歳からゴルフを始め、高校から越境した岡山県の作陽高校には、7つ下の後輩に渋野日向子さんや、AbemaTVツアーで今季3勝した破竹の新人、久常涼(ひさつね・りょう)がいる。

 

「若いいい選手がどんどん出てきて、僕ももう若手でもなくなりそうな年齢。負けられない」。

 

今季獲得賞金は1800万円を超えて、賞金ランキングは44位。

初シードを手中にした今季、豪打を武器に、富士の裾野で28歳が一気に開花だ。

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