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ダンロップフェニックストーナメント 2020

学生だらけの表彰式

将来の自分を重ねるにも十分の表彰式です©JGTOimages
毎週のようにアマチュアの活躍が続く。日体大2年の中島啓太さんと、東北福祉大3年の米澤蓮さんが8位で並び、ローアマを獲得した。

学生だらけの表彰式で、大学生覇者の金谷を挟んだ2人の大学生アマはとりわけ強いライバル関係にある。

米澤さんの前々週までの世界アマランクは13位。日本勢最上位だった。
だが先週、中島さんが「三井住友VISA太平洋マスターズ」で3位と健闘。同15位→3位と急浮上した。

あっという間に抜かれた米澤さんは、心穏やかでない。
「だいぶ、気にしてます。抜かれた悔しさはある。自分が、もっといいゴルフをしないといけない」と言ったが、この2週は思うがままにならないプレーが続き、「(気持が)落ちてました」という。

不振打開のヒントを得たのがようやく、前日3日目。
練習場で「いつもより力が入っていた」と気が付いた。

「多分、考えすぎて、自分の長所を生かせばいいところを自分で殺していた。何も考えないで、運に任せる気でやったらよかった」と、最終日の「63」の大爆発につなげた。

前日3日目の通算1アンダー、37位タイから大まくり。
今週は、中島さんに独り勝ちをさせずに済んだ。

切磋琢磨で臨んだ表彰式で、中島さんと挟んだ金谷は、大学のひとつ先輩。先月にプロ転向したが、大学に籍を残しており、今も変わらず米澤さんら後輩と寮生活を送る。
転戦中は、元エースとして今も、米澤さんたち後輩を取りまとめる。

転向後の変化について、金谷自身は「夜ゴハンは僕が出します。なんか、プロっぽいな」と、冗談交じりに言ったが、米澤さんは「アマの時から金谷さんはゴハンをご馳走してくれたし、僕が見ている限り、プロになっても何も変わらない」と、証言。

「金谷さん自身にも、何も変化はないと思うが、強さは相変わらずという印象。プロになっても常に上位で戦っていて、今日も相手にあれだけ粘られても隙を与えず、最後は淡々と勝った。本当に憧れしかない」と、羨望のまなざしを注ぐ。
近い将来の自分の姿と重ね合わせる。
大学生だらけの表彰式が、新時代の幕開けを物語った。
  • 最終日に63の大まくり。米澤さん、おめでとう

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