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中日クラウンズ 2018

香妻陣一朗は意外と・・・

優しい微笑みも、意外と強気です。
3オーバーと、出遅れた初日の居残り練習が効いた。「球の位置が外側すぎた」と練習場での気づきに2つ分、ボールを内側に置きなおすことでこの日は一転チャンスを量産。

12と14番で2メートル。13と15番ではそれぞれ5メートルを沈めて4連続バーディを奪うと、最後の18番では、奥から長い12メートルも決まった。
自己ベストを2つ更新する61にも「予選を通りたいと思って回った」と、しおらしく言ったが先輩にバラされた。
「いや、うそですよ」と小平。
「みなさんの前で謙虚に言ってるだけで、陣は本当は凄い毒舌」。
前夜、香妻も交えて、谷口徹がもうけた宴席での話だ。
「“明日は予選を通れよ”と僕が言ったら陣は“僕はそんなところを見てないですよ”と。生意気なことを言っていて、そしたら9アンダーなので、さすがですよ」と、うなった小平。
「谷口さんにも歯向かっていましたからね」と証言したとおりに本人も、上がってからちらりと「今日は谷口さんにどや顔します」と香妻。

これを伝え聞いた谷口も「どや顔の前に、俺の鶏鍋を食べたからやろ! 何言ってんだか。あいつ昨日は、自分が飛べるくらい名古屋コーチン一杯食べてたからね」と口角泡を飛ばして、怒り心頭?!
「最近の子は、怖いわぁ。あれこそビッグマウス」との称号をもらってしまった香妻だ。

もっとも2人の先輩からの集中攻撃も、期待の表れ。
宴席で、小平はこうも言ってきかせたそうだ。
「今年、日本で稼ぐ俺の賞金くらいは超えろよ」と。
小平は「RBCヘリテージ」での1勝を機に今季、アメリカに拠点を置く。
「自分は日本に出る数が減るので、その賞金額を越せなかったら、ご飯をご馳走してねと言った」と、可愛い後輩にノルマを課した。
「若手は“そんなの余裕”くらい言わないといけない。彼も思いきりいいゴルフをするので、どんどん頑張ってもらいたい」と、小平の置き土産に香妻も発奮。
「明日も上位と詰めれるように」。
大先輩たちを差し置き、伝統の和合でのツアー初優勝で、改めてどや顔する。

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