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東建ホームメイトカップ 2018

新選手会長が、自作自演の開幕初日

新選手会長が、国内初戦で最高のスタートを切った。自ら発案した“お立ち台”に、率先して一番乗りした。
プレー後のギャラリープラザでの公開記者会見。ファンサービスの一貫として、石川遼が考え出した施策のうちの一つである。

この日、同組で回った大槻智春を伴い、「フレッシュな顔ぶれも知って欲しい」と“同僚”の宣伝活動にも人肌脱いだ。
この日のリーダーへのギャラリーからの質問には自らマイクを差し向け、この日のプレーを振り返った。

7アンダーで迎えた最終9番のティショットで果敢にドライバーを握ったその意図は「このスコアで来れば最後はパーで良いかという考えがよぎりがちなんですけど、そういうことを思うとボギーになる。それなら攻められるところまで攻めよう、と」。

5期戦った米ツアーでは、深いラフと狭いフェアウェイにいつしか恐怖すら感じるようになり、持ち前の大胆なゴルフもすっかり息を潜めた。
傷心の帰国。
今季6年ぶりに日本ツアーに腰を落ち着けることに決めたのは、攻めのゴルフを取り戻すためだった。

この日、1打目を刻んだのは3Wを握った15番と、2Iの18番だけだった。さっそく初日から、こだわりのドライバーを最後まで果敢に振り抜いた。
「風がフォローの日はドライバーで、右サイドに打っていければグリーンを長く使える」と左サイドに池が口を開ける打ち下ろしの最終9番はセオリー通りに、418ヤードのパー4で残りはわずか60ヤード。サンドウェッジで2メートルに寄せて奪ったバーディ締めに、完全復活への強い思いが集約された。

前半の11番では「いきなりピンチ。3メートル半の凄いフックを入れられたのが良かった」としのいで、ボギーフリーの63にも報道陣相手の“ホンモノ”の会見では、「手放しで喜べるような内容ではない」と、いきなり不満を切り出した。

「スコアは良いが、成長していくことにフォーカスしていく中では納得できないミスがある。8番のティショットとセカンドショット・・・。6番のティショットと、5番のセカンドもそうですし、3番のティショットも1番のティショットも」と延々とさかのぼって、自らのあら探しが止まらない。
4番ではそれほど大ミスではなかったとはいえ、ティショットが左にいらしたギャラリーに当たってしまい、動揺する場面もあった。
単独首位に立ってもなお「ショットの完成度は50%」ととことん辛口判定に、いま自身に求めているものの高さと、伸びしろを伺わせた。

こちらもまた、自身が発案した大会オリジナルのピンフラッグは、この日もまた売れに売れ、長い列を作って石川のところに持って来られる頃にはすでに、他の選手のサインで一杯の様子には、嬉しそうに目を細める。
初日から駆けつけてくださった大勢のギャラリー。
「非常にありがたい」と、プレーの内容には納得せずとも延々と続く人波には満足そうに、ひたすらペンを走らせ続けた。

国内開幕戦の初日から、さっそくプレーでも、ロープの外でも主役を張った。
「今週は三重。再来週は名古屋。ここ東海地区からゴルフ熱を伝えていきたい」。
新選手会長は、開幕するなりフル稼働だ。

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