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SMBCシンガポールオープン 2017

賞金王も始動! 

怒濤の年末年始はあっという間に過ぎてつかの間のオフ。池田勇太はまずは昨年の1年間で、酷使した体を立て直すことに時間を割いた。「死んだ体を生き返らせてきた」と、出発までに10日間のトレーニング合宿で、体調の回復につとめてきた。

さすがに今はまだ、ゴルフの云々を語る状態にはない。日亜共同主管による今季初戦は、準備不足が否めないが「去年良かった分の貯蓄はある」とは、賞金王のひそかな自負だ。

月曜日から入り、18日水曜日のプロアマ戦を含めて、2ラウンドの下見をこなした会場のセントーサゴルフクラブは昨年同様に、手入れが行き届いておりグリーンの状態も、申し分ない。
「いつ来てもキレイだなあ、と」。それも大きなモチベーションに。

そして、さらにはやはり、初日と2日の組み合わせだ。
初戦から、史上唯一の大会連覇を含む3勝のアダム・スコットと、昨年覇者の宋永漢(ソンヨンハン)と、それぞれ注目選手に挟まれれば、賞金王の気持ちも自ずと上がる。

アダムとは、一昨年の日本オープンで回って以来の同組対決。
「久しぶりに回れるし、人柄も凄く好きな選手」と、豪州のスーパースターとのコースでの再会を、今から心待ちにしている。
対する永漢(ヨンハン)は、因縁の相手でもある。昨年10月の本間ツアーワールドでは史上初、翌月曜日まで持ち越した9ホールのプレーオフで下した選手だが「ヨンハンとは普段から、仲良くさせてもらっているし、刺激的な組み合わせの中で、今の最低限のゴルフを表現していきたい」と、気は逸る。

今季の目標として、相も変わらず「最多勝利の賞金王」を掲げながらも、ひとまずそれは横に置き、「それより今は、マスターズ」と酷暑のシンガポールにいながらにして、5年ぶりのオーガスタも同じように気にかかる。
「今年はそこにひとつのピークをもっていきたいと思うので。これから4月はそれをひとつの区切りに、調整していきたいと思います」。

さらなる野望の2017年が始まる。

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