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中日クラウンズ 2017

谷口徹は「頑張って良かった」

昨年は賞金ランク80位で第二シードに甘んじたべテランが、伝統の和合でV争い。「今日は最高の出だしをした」。1番から連続バーディで、さい先良く飛び出したが、「最後のほうは風が吹いたし、いいショットが必ずしも報われない。必死でした」。

特に、上がりの数ホールは「大変でした」。再三のピンチも懸命にしのいで「頑張って良かった」と、首位と2打差の2位タイに残って嘆息した。

見上げるリーダーには、
チームヤマハの若頭。「周吾には、ショットでは勝てそうにない。グリーン周りで頑張ります」。今平には貸しもある。
「奢ってあげてるので大丈夫かな。良い後輩だと思っている」と、25歳も年下の情けをひそかに期待してみたり。

2012年から足踏みが続いている節目のツアー通算20勝目。「思っていたよりストッパーが、かかりましたね」。一昨年から思い切って始めた筋トレの影響も否めず、「ゴルフはもういいかなあと、思った時期もありましたけど」。

一度は引き際を意識しながら、それでもまた、こうしてチャンスを迎えることが出来て、感慨深いものがある。

49歳。若いころには考えられなかった物思い。
「50代では亡くなる方も増えたり、健康って大事だな、と思ったり。先まで見えない」。
今年は、クラウンズで5年ぶりのAO対決が話題となったが「70代で、プレーするのって凄いな」と、ただただ驚嘆するばかりで、「自分が20年後にまだプレーが出来るかどうかは保証がない。考えられない」。

シニア入りの年齢を目前にして、それよりも大事なのは「1年1年。この先どうなるか分からないと、それくらいの気持ちでやらないといけない」と切実だ。

「カウントダウンに入っているとは思います」。
それだけに、なおさらどんなチャンスもムゲに出来ない思いで和合に立っている。

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