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長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント 2017

小田孔明は「雨を吹っ飛ばすようなバーディを!」

孔明の悩みも、もう晴れた。「以前のような、絶不調ももうない」と、言い切るほどに回復して戻ってきた。
今季、8試合ぶりの予選通過を果たした先の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」の直前にも座禅を組んだが、6月のツアーの中休みもまた、神戸の十禅寺に出向いて「お経を聞きながら、3回ほど叩かれた。背筋がピンとなった」と、完全に吹っ切れた。「あそこに行くと、いつも調子が良くなる」と、再び復調の大きなきっかけとした。

2014年に賞金王に輝きながら、勝ち星に見放されたままのこの2年あまり。今季序盤は、決勝ラウンドにすら進めず、「まだ燃え尽きてはいない」と気丈に言いながらも結果にならないもどかしさに苦しんだが、この日はボギーなしの65に、明るい笑顔ものぞいた。

後半13番での、3連続バーディは「木の根っこから打って、9番アイアンが、折れたと思った」。あまりの強振に、しばらくシビれたままの手で再び9番アイアンを握り、6メートルにつけた下りの難しいバーディパットを決めた。

このたびの九州豪雨で、大きな被害が出た福岡県朝倉市は「僕の住んでるところの山を越えてすぐ」。
飯塚市の自宅も家族も、幸い無事だったが「雨を吹っ飛ばすようなバーディ獲って」と逆に、励まされて初日から気合いが入った。
「実際は、バーディなんかで吹っ飛ばないとは思う。でも、こっちは心配しないでと、言ってくれたんでね」としみじみと、愛する地元も早く青空を取り戻してくれれば。

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