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ANAオープンゴルフトーナメント 2017

時松隆光が8試合ぶりの予選通過

ホールアウト後の第一声に、思いがこもった。「本当にお久しぶりです」。
時松は、これが実に8試合ぶりの予選通過だ。

「今週は、ショットが林の中に行ってない。長いショットもグリーン内に収まり出して、チャンスも増えてきている」。
秋を迎えてやっと復調の兆しが見え始めた。

先週は、日本オープンの予選会で、2日間とも60台が出せた。2位で出場権を獲得して、少し自信を取り戻した矢先に久しぶりに週末に居残り、安堵が増した。

激動の昨年夏。ダンロップ福島オープンで、ツアー初優勝を飾るとその直後にツアー外競技のネスレマッチプレー選手権で、優勝賞金1億円を手にした。

一躍時の人となり、シード選手として挑む今季。
開幕から初めてのフル参戦に、次第にスイングを崩した。
「結果ばかりを気にして、つい置きに行ってしまう。

インパクトで緩んで、手打ちになってしまう」と、苦しんだ。

トンネルから抜ける契機は、まだ本名で活躍して、みんなに“ゲンちゃん”と呼ばれていた頃のゴルフだ。
「高校時代はスイングとか考えずに、ただ思い切り振っていた」。
原点に立ち返ることで「良いゴルフができはじめている」と再浮上のきっかけを得るなり、たちまちV争いに加わった。

首位とは3打差。
しかし「優勝うんぬんよりも、良いゴルフをして後半戦に。悔いの残らない内容にしたい」。
まずは予選通過の喜びを噛みしめて週末の輪厚に挑む。

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