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ANAオープンゴルフトーナメント 2017

プレーオフ敗退の時松隆光は「相手が相手とはいえ悔しい」

8試合ぶりの予選通過でV争いに加わった時松には、共にプレーオフに臨んだ池田もけして、絶好調というふうには見えなかった。
輪厚での2勝目も、「今回は、2ホール多くかかってしまった」と確かに池田も反省していた。「今日、納得がいくゴルフが出来たのは、プレーオフの2ホールだけ」とも。
それでも勝ちきる強さはどこから来るか。
池田の答えはシンプルだった。

「俺だって、流れが悪かったり、頭に来たりもするが、何かをしようとか、変えたりは一切ない。ひとつ無心になるというのはあるかもしれないが、頭にきたら怒るし嬉しかったら笑う。それだけ」。

今季序盤は悩みに悩んで、やっとここまで持ち直してこられた時松にはなおさら今回の、池田とのプレーオフが心に響いたようだった。

「悪いなりにまとめるのは僕よりも数段上だなと感じた」と、時松にも改めてその強さには感じ入るものがあった。
「勇太さんは、悪いときにもどれだけ少なく上がれるかというのが数段上だし、悪いなりに修正する力がないといけない。そのあたりを学べた」。

最終ホールの池田のボギーで追いついたが2ホール目に敗れて、「相手が相手とはいえ、けっこう悔しいのは久しぶりです」と時松が珍しく、思いをあらわにしたのはそんな中でも池田を相手に好プレーで応戦できたという実感も、同時にあったから。

1ホール目は、ドライバーでフェアウェイ真ん中を捕らえた。ピンそばのバーディを奪って2ホール目に進んだ。
再びフェアウェイを捕らえたが、今度は2打目を奥に打ち込んだ。ラフからの3打目は、「パーを獲りたくて、ふんわり行こうとしたのがちょっと食われた」と、大ショート。「緊張していたのは間違いないけど、下手ですね」。

反省する姿に、大きな成長が見え隠れする。
「今日は、風が吹いてもオーバーパーせずに来られた。ずっと予選落ちが続いていた中でここまで来られたので、あわよくばという気持ちもあった。今日のプレーは自信になる」。
ゲンちゃんが、完全復調には十分な好ゲームを輪厚で繰り広げた。

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