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永野も重永も、今週も熊本に心を寄せて

アプローチの不振を訴える重永(右)を永野(左)が指導。今週も熊本勢はいっそうの結束を高めて
相変わらず余震は続いており、まだまだ予断は許さない状況だが、家族からの頼りで聞くかぎりの故郷は、最初の発生当初よりは少しずつでも落ち着きを取り戻しつつあるように2人とも感じている。

先週の最終日は、思わぬ反響もあった。ジャパンゴルフツアーの国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」で4位タイにつけた重永。
「竜太郎も頑張ったし、2人の元気な姿に勇気をもらえたよ、と電話やメールをしてくれた人も一杯いて」。
庚泰 (キョンテ)と近藤のプレーオフに加わるのには1打、足りなかった永野。戦い終えてすぐに、安否が気になり電話をした友人は「僕が喋るより前に、“良かったね”と。いやいや、俺のことなんかどうでもいいんです、って・・・。大変な時なのに、ゴルフの試合を見ていてくれたんだ、って。ありがたかった。嬉しかったですね」。

今回は初Vこそ届けそこねたが、永野も、重永にも頑張った甲斐があったと思えた先週の日曜日だった。

重永の家族は、今も夜は車中で過ごすようにしているという。「余震が怖いから。でも、昼は普通に家で過ごせているし、買い物もレジに並ぶのは大変だけど、出来ている」。
本当に困っている人たちのために、出来るだけ避難所や、配給にも頼らず、自分たちでなんとかしよう、と家族とも話しているという。「こんなに大変なのは初めてなので。怖いのは分かるけれど、家や車がある人まで殺到したら、本当に必要な人たちに回らなくなってしまうので」。
重永には、すでに被災地で凶悪犯罪の報告がされていることも、気がかりでならない。
「それに乗じて強盗とか、本当にやめて欲しい」と、余震は収まりつつあるといっても、気がかりなことには変わりない。
もちろん、今でもすぐに帰りたいが、帰れない。

「今は、僕は僕がやれることをやるしかない」と、練習日のこの日火曜日も、長いこと練習場に居座った。
改造中のスイングもそうだが、「アプローチがひどい」という重永の練習を、永野が見てやっていた。
「竜太郎もそうだと思うけど、あいつはあいつで。僕は僕で。頑張ろうという思いがある」。

永野もまずは、次週の中日クラウンズまで全力を尽くして、熊本に戻ろうと思っている。「昨日から、飛行機も飛んでいるというし、帰るまでに情報を仕入れて、必要なものを持って帰ろう、と。ちょっとでも力になれればいいな、と思う」。
支援物資とともに、初勝利も持ち帰れるといいのだが。