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パナソニックオープン 2016

アジア勢トップ! 2位のジェイソン・クヌートン

3年ぶりに復活した今年もまた、アジアと日本ツアーの共同主管で行われた今大会は、出場枠を両ツアーでほぼ半分に分け合って、世界23カ国の選手たちが、しのぎを削る。

日本ツアーを代表して、好発進したのが永野なら、アジアは単独2位につけたクヌートン。参戦14年目になる、アメリカ出身の40歳である。永野と同様に、こちらもこの日、午前スタートの選手で、やはり「バックナインまでは風の影響を受けずに済んだ」と、早いうちにスコアを伸ばし、「風が吹く中でもパッティングの調子が良かった」と、後半も3つ縮めて、5アンダーで上がった。

アジアンツアーには、2003年から参戦。最初は、その暑さに辟易として、「ここに来るたび体重が減る」とこぼしたものだ。このままでは減る一方の体重を維持するために、好物のピザをお腹いっぱい食べたくても、「アジアにはあんまりピザが売ってない・・・」とその点でも苦労が多かったが、アジアンツアーでは2勝。

毎年、コンスタントに稼いで、すっかり今や顔である。
大学時代は、2007年のマスターズチャンピオンのザック・ジョンソンのチームメイトで、今も良き親友。プロゴルファーを目指すまでは、アメリカ空軍の父に憧れ、自身もパイロットになるのが夢だった。

体格もよく巨漢だが、前夜はまだ時差ボケの日本で縮み上がった。就寝間際に宮城県を震源地とする地震の余波が、ここ千葉にも届いて「着替えて外に避難したほうが良いのかと少し焦った」。
しばらくして気持ちもおさまってくると、今度は別のことで驚嘆した。
「あんなに揺れているのに壊れないなんて!! 日本の建物の造りは凄い」と、目を剥いた。
「凄くエキサイティングだったけど・・・」と苦笑いで首を振った。「もう二度とごめんだよ」。ドキドキは、優勝争いだけでもう十分だ・・・。