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日本オープンゴルフ選手権 2016

片山晋呉は43歳のV争いに誇りと、幸せと

3日目にして「今週一」が出た。413ヤードの11番パー4で、45度のウェッジを握った126ヤードの2打目は、それにしてはギャラリーの反応が薄かったのが、唯一腑に落ちないといえば落ちないが、直接カップに入れるイーグルで、43歳が躍動した。

そこから立て続けに、ガッツポーズで魅せた。イーグルからの連続バーディで首位と2打差の4位につけて「これ以上、望んだ日本オープンはない。最高ですね」。

伝統と歴史のこの日本一を決める舞台でも世代交代が進み、首位の松山を筆頭に、20代の選手がひしめくがその中で、何が嬉しいかって「ボードに載っているのは40代は僕だけ。40代で、やっているというのを見せられるのが嬉しい」と、意地と誇りのV争いだ。
永久シードの25勝に到達した2008年の今大会に続いて、ここ狭山でもフェアウェイが狭く、深いラフの難セッティングを踏まえてキャディバッグからドライバーを抜いた。代わりに入れた64度のウェッジは、しかし今週はまだ一度も使っていないという。
「実質13本で戦っているようなものだけど、だからといって64度を抜くと、またドライバーをバッグに入れたい衝動にかられる」。じっと我慢のベテランは改めて「最終日にここでやれることが最高にハッピー」と、幸せを噛みしめながら戦う。

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