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RIZAP KBCオーガスタ 2016

五輪に燃えたブラッド・ケネディ。でも「4年後の東京は・・・」

灼熱の芥屋も、この選手はどこか涼やかだ。2008年から8シーズンを、アジアンツアーで戦って「暑さには慣れている」。この夏は日本ツアーの長い空き週も、季節が真逆のオーストラリアに帰って、故郷は“冬休み”も、釣りや家族サービスでのんびり過ごしても経験で知っている。

「寒いところから、暑いところに来るほうが、体はすぐに馴染みやすい」。お休みも残り少なくなったころから、トレーニングや練習
に時間を費やし、特に小技に力を入れてきた。

2011年に日本ツアーに本格参戦したころは、ここ芥屋のツアーで唯一の高麗グリーンが苦手だった。「打ち方がちっとも分からなくて。加減も分からない」。
戸惑いしかなかったが、その後、芥屋には新しいグリーンキーパーがやってきて、新しく生まれ変わった。
硬さも、速さも申し分ないグリーンに、たちまちケネディには芥屋が得意コースになった。
昨年も、V争いの末に3位タイに。しばらく試合が空いても、相性の良いコースですぐに感覚を掴むことが出来た。

ロードバイクが趣味で、先週のリオ五輪は、112年ぶりに正式種目に復活したゴルフよりも、もっぱら興味津々で観戦したのは自転車競技。
「やっぱり、オリンピックは最高に盛り上がるね!」と、42歳のオージーも、次の東京五輪を大変楽しみにしている。
「ぜひ、家族と観に行きたいと話してるんだ」って、あれれ。選手として豪州代表で出場するという野望はないの?

「うう〜ん、それは難しいかもね。ほら、だってもうこの歳だし。4年後にはリタイアしている可能性だってあるでしょう?」とおど
けて笑ったが、今は目の前のことで精一杯。

「まずは今年のシード権をしっかりと確保すること。大きな夢を見るのはそれからだね」。芥屋で再びツアー2勝目のチャンスを迎え
て、「ここで良い結果を出して、気分よくシーズン後半に臨めればいい」。プレースタイル同様に、手堅くチャンスを掴んでいく。

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