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アダム・ブランドがツアー初Vへ王手

オーストラリアから来た32歳が、独走態勢に入った。「これまでは、最高の3日間を過ごしている」と、この3日目はもはや、その好調ぶりにも手がつけられない。
ここ太平洋クラブ江南コースは右ドッグレッグが多いコースでも、左利きが有利に。レフティのドローヒッターは「おかげで人より、フェアウェイをとらえることが出来ていると思う」と、狭いホールでも死角ゼロ。
4番で、グリーン左のラフから距離感の難しいアプローチを、ロブショットで直接入れても涼しい顔。「今日は、どっからでも寄せられたよ」と平然と、9番ではべたピンのバーディで折り返すと、13番では5メートルのバーディチャンスをねじ込み3連続バーディで、独り旅を開始した。

デビュー年にさっそく初シード入りを果たすと、2年目の日本ツアーは「開幕から、パットが悪くて」。これまで空いた2週間で、コーチの指導のもとでみっちりと調整してすっかりと、立て直してきた。
「今日は、読んだとおりにほとんど入れることが出来た」といよいよ最終日を前に、2位と6打差のアドバンテージを握った。

2009年から3シーズンを、米二部ツアーのネーションワイドツアー(現ウェブ・ドット・コム)で鍛えたたたき上げ。
最終組で回ることになった川村昌弘は昨年、フィジー島で行われたワンアジアツアーで一緒に回ったと振り返り、「彼が崩すことは期待できない。実力者」。当時は、猛烈な強風の中で、「どうやってこんな風の中でスコアを出すの、という日に68で回ってきた。僕は80を打って10以上も差をつけられた」ともはや、つけいる隙もなさそうに思えるが、大会主催の公益社団法人日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長は、ホールアウト後の定例会見で、最終日のゲーム展開も鑑みて、「彼に簡単に勝たせるような位置に、ピンは切らないつもり」と話しただけに、このまま楽勝とはいかない気配も。

勝てばオセアニア勢としては、史上初のプロ日本一。レフティの優勝も、初の快挙に「そうなれば、光栄ですけどあまり自分にプレッシャーはかけたくない。明日も、この3日間と同じ気持ちで回れれば」。主催者が、選手たちに仕掛ける罠をも、いかにかいくぐれるか。ブランドにはこの3日間の真価が問われる最終日となりそうだ。

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