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ISPSハンダグローバルカップ 2015

矢野東は復活の兆しも「4日目が終わったら、もっと聞いて!」

慎重な男はここにも一人・・・。「4日間、終わってからじっくり話しましょう」と、提案した矢野もまた、復活に賭ける男だ。やはり初日に好スタートを切ったのは、5月の関西オープン。5位タイで出たものの、最終日には44位タイまで落ちて、「しゃべり過ぎるとろくなことない」。
自身への戒めとして、控えめな言動の中でも、ぽつぽつと語った中に、明るい兆しが垣間見える。

スイングに悩みすぎた、とシード落ちを喫したのは昨年。落ちるところまで落ちて、かえって吹っ切れた。「今は諦めの境地です」との言葉も、しかし悲壮感はもはやなく、「これ以上考えてもゴルフは上手くならないんだ、と。スイングで悩むのはもうやめよう、と。そういう時代はもう終わった」と、笑顔で語れるまでになった。

同時に「ティショットは100点に近い」と、良かったころの感覚を取り戻せれば、あと問題は課題の小技だけ。「悪くなっていく選手はみんな、ショートゲームから」と、どん底に落ちた昨シーズンに気づいた不振脱却の何よりの鍵は今週、本人はずっと苦手にしてきたセンターシャフトのパターを思い切って投入することで、解決策も見えてきた。
「これだとまっすぐ構えられる感じがして」と、確かな手応えを語るのも、ひとまずこれにて。
「4日目が終わったら、もっと聞いてください」。復活V4の優勝スピーチで、そのあたりも思う存分に語れたらいい。

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