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長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2015

丸山茂樹は「週末は、良い解説が出来たら」

実に10ヶ月ぶりのツアーは、決勝ラウンドには進めなかったが、中身の濃い2日間となった。初日の悪天候による出遅れが響いて「言い訳をさせてください。熱い洗礼を受けました」と、苦笑い。2日目の68でも、挽回には足りなかったが、会場で強烈な存在感を示した。

「46歳になってもマルちゃんと言われる。声をかけられやすいキャラなので。嬉しいですよ」と、笑顔を振りまく。「僕の時代は挨拶が大事だったけど。今は素通りする子もいる」。かまわずに、マルちゃんは、「おはよう」と言って、自ら若手の中に入っていく。
「顔と名前が一致していない子も多いけど。出来るだけ自分から挨拶するように。そういう姿勢を見せるのが、いいのかなと思って」と、さりげなくお手本を示して歩く。

今田竜二の推薦出場を、里見治・代表取締役会長に掛け合ったのも丸山だった。米ツアーでは、喜びも苦しみも、共に分け合った後輩の現状を見捨ててはおけず、「気持ちは凄く分かるので。竜二は、日本でやり直してもいいと思う」と、丸山がそのチャンスをお膳立てした。
「彼なら必ずシード権を取り戻せると思うし日本で自信を取り戻してからアメリカに戻るのも悪くない」と、本気で他人の心配をしている。
それだから、左親指付け根の故障で試合に出られなくなった今も、丸山を慕う選手が引きも切らない。

元祖エースキャディの齋藤優希さんを連れて、相当にこのホスト試合に賭けていた。「齋藤とも4日間、回りたかったな」との言葉にも、無念さがにじむ。週末は、クラブをマイクに持ち替え、中継局の北海道放送のブースに座る。「良い解説が出来たらな」。せめて、名解説で大会を盛り上げて、主催者の恩に報いる。

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