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マイナビABCチャンピオンシップ 2015

H・W・リューが、最終日に鬼との直接対決に挑む

5つ年下だが、鬼の強さは心得ている。「キョンテが強いことは、自分だけじゃない。皆が知っていることです」。まともにやり合っても無駄なことも今までの経験で、嫌というほど知っている。
「彼が韓国で初優勝したときも、一緒に回った」。
しかし、2012年のコカコーラ東海クラシック(現・トップ杯東海クラシック)もやはり、最終日最終組で回って、こちらはリューがツアー初Vをさらった。
あの記憶をたぐり寄せて、「彼に勝つとか負けるとかいうよりも、自分のルーティンに徹して、集中することが大事」と、目もくれずに前半は終始、優勢ムードでゲームを進めたリュー。

今年から、受け始めたというメンタルトレーニングは、メトロノームの音に合わせて打つ練習で、難しいピン位置にもかまわず、「3日目にして慣れてきた」と、バーディを積み重ねていった。

9番では、2打目が右の木を直撃して、グリーン下の崖に落とす不運にも、微動だにせず、首位から振り落とされることなくあがってきた。

「キョンテが強いことは、皆が知っているし認めている」と、改めて言ってうなずいた。「ただ、ゴルフは何が起きるか分からない。大切なのは、自分のプレーに集中していかに、自分が優勝に向かってプレーするかということです」。
父親のV争いにもかまわず、そこら中を嬉しそうに走り回る4歳になる息子に目を細めながらも、力強く言い切った。

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