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トップ杯東海クラシック 2015

石川遼は、いよいよ渡米前の最後の1日

最終日は再び、主戦場に帰る前の最後の1日となった。3年ぶりに三好に帰ってきた石川を見に集まった大勢に名古屋のゴルフファンの前で石川は、米仕込みの攻めのゴルフをとことん見せるつもりだ。
「明日、最後の1日は本当に1打1打を大切に打ちたい。攻めるか、どうしようかと迷ったままのショットは絶対に打ちたくない」。

三好の女神にも問いかけたい。「明日こそ本当に、許してはもらえないのか?」。
この日3日目は、「1打目、2打目とも思ったとおりの球が打てた」と、ピンそばのバーディを奪った9番や、ティショットで349ヤードを記録した15番など、渡米前の手応えをつかんだ一方で、再三の命拾いをした。

「12番、14番、17番でもOBでもほんとおかしくないようなショットが出た」。14番は、一度は左の林に消えたティショットが、木に当たって出てきた。17番は、まさにOB杭すれすれ。泥の上から木と木のわずかな隙間を抜いて、フェアウェイに出すしかなかった。奥から4メートルのパーセーブで、大ギャラリーをハラハラさせた。
「今日は80を打たなくて良かった」と、笑った。ツキさえ最大限の味方につけて、「次は、もう許されないのかなという感じ」と、本人もハラハラしながら、それでもなお、石川は三好に挑み続けるつもりだ。
「もう本当に許されないのか。明日、試してみたいと思います」。

ツアー外競技のネスレ日本マッチプレーゴルフ選手権から数えると、国内4連戦。しかも毎週のようにV争いを繰り広げて、「疲れを感じることはある」とは当然だ。
「練習場で出来ることが、コースに出ると出来ない」というのも、「これがもし、もっと下の順位で回っているのならば、出来るのかもしれない」。
疲労もピークを迎え、しかも優勝争いのプレッシャーを感じながら、理想のスイングを貫くのは至難の業だが、「それを繰り返していけば、体力もつく」。レベルアップも見込める。「1打1打、噛みしめながらやっている」。
すべては来季米ツアーでの初V達成のため、あえて自分を極限まで追い込む。
「朝も、終わったあとも、練習している人はやっぱり上にいると思うんですよ」。特に神経をすり減らすV争いのあとの練習はへとへとだ。
「もう、これくらいでいいかな、と思って回りを見ると、藤田さんがまだ練習してる」。自分もまだまだ、と頑張って、それでもまだ藤田は帰らない。
「もうダメだ、やめようと思って帰ろうとしたら、藤田さんもやっとやめて帰られたりして」。練習場ですら他の選手と競い合い、自らを高めようと懸命だ。

観戦ルートがつづら折りになった8番のパー3は、本当に大勢のギャラリーが鈴なりで「感動しました」。久しぶりの三好で、2009年以来となる2勝目なら、大会史上6人目となる複数年V。1打差の首位タイには池田勇太。石川と同スコアなら片山晋呉。
申し分のない役者に囲まれ、「面白い優勝争いになる。自分も最後の9ホールでその中にいることを目標に、最後まで良いゲームを見せられたらいい」。
最終日も最後まで攻め続けることは、言うまでもない。

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