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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2014

藤田は9位。近藤、岩田は・・・

初日の直接対決は、完敗だった。「今日の孔明は、してやったりという感じでしょう」と、苦笑いの藤田。スタートの連続バーディに、「今日は藤田さんに61を出されるか、と」。序盤こそ、そんなふうに怯えていたという孔明にも、「知らないんですね、僕が調子が悪いことを」と、笑った。
「2年前の自分なら、61でもおかしくない」。大会史上初の3連覇を達成した一昨年なら、それもありえた。

「でも今の自分にそのイメージはない」。
6番では孔明に負けじと、あとから8メートルのイーグル獲りも「あれは、凄く曲がったし、さすがに気持ちは良かったけど。孔明なんか、グリーンに乗ったときには、もっと遠いってぶーぶー言っていたのに」。
23メートルものイーグルを決められて、「さすがですね」。後半からずるずると崩れ出した藤田を横目に、切れ味鋭いアイアンショットを連発した孔明。「賞金王にふさわしいゴルフでした」とおどけて、この日ばかりはお手上げの藤田だ。

互いにイーグルを奪った6番では、グータッチも「これが最終日なら、やってる場合じゃない」と、自分を戒めた。
左肩の痛みと、スイングの不振に「初日が大事」と、応援に駆けつけてくれた師匠。
「芹澤さんの前で、別の緊張感も持ちながらやっていましたが、ボギーが多くて。4番では右の林に打ったり、ショットの不調に加えて今日はパットも良くなかった。後半は、その辺が足を引っ張っているのかな」。

ホールアウト後は、その足で練習場に向かってまた師匠を心配させた。日も暮れて、ますます冷え込む気温に「風邪をひくんじゃないか。肩は大丈夫なのか」と声をかけられても、師匠がそばにいてくれるうちにスイングを見てもらって、少しでも良い状態にして翌朝を迎えたかった。

孔明とはいきなり5打差。ここ東京よみうりは、得意な庭のはずだが「今日はコースに、だらしないじゃないか、と言われている気がした」。何よりコースとの戦いにこだわるベテランは、目下賞金レース云々よりも、このままでは終われない気持ちがある。
「孔明との差を考えるのは今じゃない。それは早くて3日目の終了後。今は孔明との差というよりも、誰が上であろうと、ひとつでも2つでも縮めて最終日を迎える」。
45歳が今年最後の力を振り絞る。

※賞金ランク3位の近藤も、同3位の岩田寛もイーブンパーの14位タイに「なんとか差が広がらないように、必死にプレーしていましたけど、孔明にはランキング1位のゴルフを見せつけられた」(近藤)。

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